研究課題/領域番号 |
15340025
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩瀬 則夫 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (60213287)
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研究分担者 |
角 俊雄 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助教授 (50258513)
佐伯 修 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30201510)
鎌田 正良 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (60038495)
小田 信行 福岡大学, 理学部, 教授 (80112283)
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キーワード | A_∞手法 / L-Sカテゴリ数 / 特異点 / Cone分解 / 主束 / 射影ユニタリー群 |
研究概要 |
任意の位相空間に付随して定まるA_∞構造は、可微分多様体の位相不変量として特異点の評価を与える。この観点からの世界的な研究者としてアンドラス・シューチ教授に来日・来福していただくとともに、本研究についての研究連絡を行った。一方でこのA_∞構造は、L-Sカテゴリ数の一つの特徴づけを与える。その典型的なものが、高次のHopf不変量が、A_∞構造に付随した射影空間上で再構成されることであり、Rudyak, Stromによるcategory weightがまた射影空間上で再構成されることである。 さらに04年1月29日から2月4日まで、韓国において二つの研究集会で講演し、出席していた中国および韓国の研究者らと本研究に関する意見の交換を行った。これと同時期に本研究に関連した研究集会を東アジアの研究者たちと合同で行うというアイデアが中国側より示され、実現に向けて動き出しつつある。 本年度では、A_∞構造に付随した射影空間上で新しい不変量の構成とその計算を行い、特に射影ユニタリー群のL-Sカテゴリ数についての非常に確からしい予想が得られた。それは射影ユニタリー群のL-Sカテゴリ数がその有理階数の3倍に等しいというものである。さらに同様な論法を用いることで、有理階数が4以下のLie群のL-Sカテゴリ数が4つの例外を除いて決定された。 これを得るための基本的なアイデアとして、不変量の計算による下からの評価はもちろんのことであるが、一般に主束の全空間のCone分解に対する新しい評価式の定式化に成功したことがあげられる。この方法をさらに精密化することで、古典型Lie群のL-Sカテゴリ数に対するtightな評価が得られることを期待している。
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