研究分担者 |
岡野 大 愛媛大学, 工学部, 助手 (90294785)
土屋 卓也 愛媛大学, 理学部, 教授 (00163832)
緒方 秀教 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50242037)
杉原 正顯 東京大学, 情報理工学系研究科, 教授 (80154483)
四ツ谷 晶二 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60128361)
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研究概要 |
1.代用電荷法による数値等角写像の方法に初めて数学的な収束証明を与えた(岡野,緒方,杉原,天野:日本応用数理学会2005年度年会講演予稿集,pp.54-55). 2.代用電荷法による数値等角写像の方法で,非有界な多重連結領域から平行・円弧・放射スリット領域への簡単で精度の高い近似写像関数を構成し,様々なポテンシャル流へ適用することができる.この方法が多重度100程度までの高多重連結領域に十分に適用できることを確認した.(天野,岡野) 3.Joukowski変換を前処理に用いて,スリットを伴う問題領域の数値等角写像が可能である.この方法を応用して,標準領域に複数のスリットを伴う多重連結領域の双方向的な数値等角写像の方法を提案し,流体力学へ応用した.また,薄い閉曲線の外側の問題に対して,近似Riemann写像関数を前処理に用いる方法を提案した.(岡野,天野) 4.代用電荷法を拡張し,周期的に配置された障害物を過ぎる粘性流(Stokes流)問題,1次元周期性を持つ2次元弾性問題に対する基本解法を提案した.また,非線形流体問題のひとつである圧縮性流体問題に対して代用電荷法を適用した解法を提案した.(緒方) 5.有界領域で定義された調和関数が境界の微少な摂動でどのように変動するか調べた.その結果を使用いて,Hadamardの変分公式の簡単な証明を得た.また,「ダムの問題」について領汎関数の第一変分を計算した.(土屋) 6.松隈方程式において,原点で特異性を持ち無限遠方でslow-decayであるような解をも含む,すべての正値球対称解の解の構造を決定した.また,超伝導現象を記述するGinzburg-Landau equationの定常解の大域的分岐構造を解明した.(四ツ谷) 7.4階線形常微分方程式の境界値問題,第2種Volterra型積分方程式および第2種Fredholm型積分方程式,不定積分等に対するSinc法にDE変換を組み入れた数値解法がexp (-cn/log(n))で収束することを証明し,それを数値実験的に検証した.また,共役残差法(CR法)を非対称行列へ拡張した.(杉原)
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