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2004 年度 実績報告書

バリオン探査に最適化されたX線天体望遠鏡の実用開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 15340063
研究機関名古屋大学

研究代表者

小賀坂 康志  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10324386)

研究分担者 田原 譲  名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 教授 (10135296)
キーワードX線望遠鏡 / X線反射鏡 / 広視野X線望遠鏡 / X線複合膜 / X線多層膜 / X線光学定数 / 大規模構造 / 銀河間プラズマ
研究概要

本研究は、銀河間宇宙空間に希薄に存在する電離プラズマの観測に最適なX線結像光学系の開発を行うものである。平成16年度においては特に、多段型光学系の製作及び性能評価、軟X線複合膜及び多層膜の設計・試作・評価、放射光施設を用いたX線反射膜の光学定数の測定を行ない、前年度の研究結果とあわせて研究成果とした。
多段反射型光学系については、前年度に行った基本設計及び試作結果に基き、数10枚規模の反射鏡生産を行なった。従前の多重薄板反射鏡に比べて10倍大きな円錐頂角、3倍大きな口径・長さ比、前例のない軟X線反射膜レプリカ、等の新規要素をクリアすることが課題であり、これら全てについて要素技術を開発検証し、科学目的に照しあわせた要求性能を満すことを明らかにした。
前年度に試作に成功した軟X線複合膜反射鏡については、物質の選択則について系統的な研究を行い、設計指針を確立した。複合膜反射鏡は全反射鏡光学系に応用すると、10-40%の有効面積向上が可能であり、これからの軟X線観測技術に適用されるべきものである。また軟X線多層膜スーパーミラーの試作に成功し、全反射鏡が全く反射率を持たない入射角1度、エネルギー領域5-8keV領域において30%の反射率を達成した。これは広視野光学系の開発において重要な技術である。
また軟X線反射膜の光学定数を精密に決定することを目的として、今年度より高輝度放射光施設における測定実験を立ち上げた。今年度はAstro-E2衛星塔載軟X線望遠鏡用の金の全反射鏡の光学定数の測定を行ない、吸収端構造を0.5eVの精度で決定し、今後多種多様な軟X線反射鏡の評価を行うためのシステムを確立した。
以上により、要素技術の開発から衛星塔載望遠鏡の試作及び光学特性の評価までを行ない、本研究の当初の目的を達成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Application of composite-layer mirror to soft x-ray telescopes2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Ogasaka, C.Sakai, K.Tamura, N.Yamada, K.Yamashita
    • 雑誌名

      Proc.SPIE 5488

      ページ: 8490

  • [雑誌論文] Development of a four-stage x-ray telescope for the DIOS(Diffuse Intergalactic Oxygen Surveyor) mission2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Tawara, A.Furuzawa, Y.Ogasaka, et al.
    • 雑誌名

      Proc.SPIE 5488

      ページ: 750

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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