研究課題/領域番号 |
15340073
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
鈴木 恒雄 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (60019502)
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研究分担者 |
松本 豊司 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 助教授 (20173908)
車古 正樹 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (50019494)
出渕 卓 金沢大学, 理学部, 助手 (60324068)
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キーワード | monopole / color confinement / Lattice QCD / Monte Carlo Simulation / dual Meissner effect / dual Ginzburg-Landau theory / instanton / finite-temperature phase transition |
研究概要 |
研究目的と実施計画に沿って、金沢では、高エネルギー研究所のSR8000共同利用計画及び理化学研究所のVPP700、大阪大学核物理センター共同利用計画に採択され、以下の研究を実施した。 1)O(a) improved clover fermion作用でのfull QCDの計算機シミュレーションを大規模に始めた。特に有限温度系の研究を引き続き重点的に行った。16^∧3x8の研究は、ロシアのグループと相補的なパラメーターでデータを集め、転移温度を決定し、従来の研究と比較した。さらに今年度は、24^∧3x10の格子でのデータをとった。目的は、カイラル極限とともに、連続極限を決めるためである。われわれの作用は、O(a) improvedなので、連続極限を決めることができる。大変時間のかかる計算で、3点のパラメーターに関してデータをとり、予備的な転移温度のカイラルおよび連続極限の値を求めた。引き続き、多くのパラメーターでデータを集め、より正確な値を決定するように研究を続けている。 2)有限温度系での真空のデータを利用してメソンとバリオンの系でのカラーフラックスの分布やモノポール流の分布を調べた。その結果、閉じ込め相でも、軽いクォークの影響で、スクリーニングが生じ、同時にモノポール流によるフラックスの絞りが消えていくという理論的な予測が観測された。 3)4次元での連続極限での双対ギンツブルグ・ランダウ理論から格子上のモノポールを構成し、計算機シミュレーションの結果と比較することで、双対ギンツブルグ・ランダウ理論でのモノポール場の真空期待値の値を決定できることを示し、実際にロンドン極限の場合に決定をした。これは、ITEPのMaxim Chernodubとの共同研究である。 4)Max PlanckのValentine Zakharovとは、モノポールとP-vortexとの関係などに関して、議論を行った。相互に訪問しあってITEPのMikhail Polikarpovを含めて研究を進めた。
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