研究課題/領域番号 |
15340078
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
林 青司 神戸大学, 理学部, 教授 (80201870)
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研究分担者 |
坂本 眞人 神戸大学, 理学部, 助手 (30183817)
細谷 裕 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50324744)
稲見 武夫 中央大学, 理工学部, 教授 (20012487)
波場 直之 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (00293803)
川村 嘉春 信州大学, 理学部, 助教授 (10224859)
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キーワード | gauge-Higgs unification / unified gauge theory / Higgs / hierarchy problem / beyond the standard model / neutrino masses / neutrino oscillation / baryo-genesis |
研究概要 |
Gauge-Higgs Unificationのシナリオは、素粒子理論の大きな問題である階層性問題の新しい解法として提唱されたが、実際に素粒子の相互作用を記述する為には、現実的な「標準模型を越える物理」の構築が必要とされる。この際ゲージ対称性は標準模型のSU(2)xU(1)を拡張する必要があり、研究代表者は最近SU(3)ゲージ理論を構築したが、Higgsを基本表現のtripletに当てはめようとすると、余分が粒子が一つ現れ、理論によっては、これをかつてA.Zeeが量子補正によってニュートリノ質量を生成しようとした時に導入した"Zee singlet"と同定することが可能である。研究代表者は、この様な観点に立って、SU(3)ゲージ理論と関係の深い、ニュートリノのマヨラナ質量生成のモデルであるZee modelを調べた。特に、最近のニュートリノ振動に関する新しい実験、WMAPの実験などからニュートリノ質量行列、宇宙論に対する新しい重要な知見が得られている現状をふまえ、Zee modelが、こうしたニュートリノ質量に関する情報と矛盾する事なく宇宙に存在するバリオン数を説明できるか議論し論文としてまとめた(Phys.Rev.D68('03)053006)。 また、研究分担者は、Gauge-Higgs UnificationとExtra Dimensionをもった高次元場の理論に関連した様々な分野で、非常に活発な研究活動を行った。特に、Gauge-Higgs Unificationと関連したものとしては、オービフォールド上の場の境界条件と細谷機構の両方をきちんと取り入れて、理論を同値類に分類してどの様なゲージ対称性の破れがあり得るかを系統的に分類した仕事、Gauge-Higgs Unificationを超対称理論に適用し、Higgs質量、及びゲージ対称性の自発的破れに関する条件から、模型が厳しく制限される事を示した仕事、等が挙げられる。
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