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2004 年度 実績報告書

LHC-ALICE実験PWO結晶電磁力ロリメータ読み出し系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15340079
研究機関広島大学

研究代表者

杉立 徹  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80144806)

研究分担者 志垣 賢太  広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70354743)
本間 謙輔  広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40304399)
浜垣 秀樹  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90114610)
キーワードタングステン酸鉛結晶 / PWO結晶 / 高分解能PWO電磁カロリメータ / アバランシェ光素子 / クォーク物質 / ALICE実験 / APD素子 / PHOS検出器
研究概要

CERN研究所LHC加速器ALICE実験に実装するPHOS検出器の光子読み出し系を開発する。同検出器はタングステン酸鉛(PWO)単結晶を感応部とする新しい電磁カロリメータである。PWOは放射長及びモリエール半径が従来からの素材に比較して小さいため、高エネルギー重イオン衝突のような高多重粒子環境での利用に適している。他方、蛍光発光量が1/100と小さく光子検出部のデザインが検出器性能を大きく左右する。前年度、浜松ホトニクス社アバランシェ光半導体(APD)素子(S8664-55)および同素子に最適化した表面実装型の前置増幅器を設計試作し、期待される性能が十分発揮することを実証した。本年度はより後段の読み出し系全体の設計を進めた。前置増幅器からの32chアナログ信号を受け取り、時定数1-2マイクロ秒で波形整形後、2-10MHzのサンプリング周波数で波形のデジタル化を行う。数値化した波形分布から時間及び波高情報を計算し測定データとする。実験全体の整合性と投資効率を検討した結果、デジタル化は同実験TPCグループが開発したALTRO(ALICE TPC Read-Out)チップを採用することとした。同チップは10ビットADCを16ch内蔵し、最大25MHzのサンプリングを320mWの消費電力で実現する。ADCビット数が少ないことを補完するため、信号は高利得用と低利得用に分割しデジタル化を行う。CERN回路部において波形成型回路およびデジタル回路部分を搭載するFEE基板(10層350x210mm)を試作し、昨年10月にSPS加速器を使ったテスト実験に投入した。国内においては、KEK-PSテスト実験(T564)および広島大学150MeV電子線テスト実験を続行し、PWO結晶とAPD/前置増幅器の更なる性能向上と安定動作を追求する研究を遂行した。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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