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2005 年度 実績報告書

未踏領域高圧下NMRの開発と圧力誘起量子ゆらぎ効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15340119
研究機関岡山大学

研究代表者

小林 達生  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80205468)

研究分担者 小手川 恒  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (30372684)
藤原 賢二  島根大学, 総合理工学部, 助教授 (50238630)
キーワードNMR / 高圧 / 量子ゆらぎ
研究概要

本研究では従来不可能であった5GPa域高圧下までのNMRを行うことにより,高圧下で誘起される強相関電子系の磁気ゆらぎや電荷ゆらぎ効果をミクロスコピックな視点から明らかにすることを目的としている.本年度は以下の研究を行なった.
1.CeCu_2Si_2の圧力誘起T_C増大
本研究の目標である超伝導消滅までのCu-NQRに成功し,緩和時間T_1の温度依存性を調べた.常伝導状態の1/T_1は加圧により抑制され,T_Cが増大する圧力領域においてはKorringa則(T_1T=const.)に従う.これは磁気ゆらぎが抑制されているにもかかわらず,T_Cが増大することを意味しており,磁気ゆらぎ以外の超伝導機構が関与している可能性を示唆している.一方,超伝導状態の1/T_1は,T_Cが増大する圧力領域においてもT^3に比例するギャップレス超伝導の振舞いを示し,クーパー対の対称性に変化がないことを示唆する.最高圧4.8GPaでは超伝導が消失し,1/T_1は広い温度範囲でKorringa則に従う.(論文準備中)
2.PrFe_4P_<12>の圧力誘起金属-絶縁体転移
高圧下で誘起されるM-I転移の機構解明のため,P-NMRを行なった.M-I転移にともないNMRの線幅の急激な増大が観測され,絶縁体相では反強磁性秩序状態にあることがわかった.転移点以上で観測されている信号には緩和時間の異常が見られないため,M-I転移は一次転移的であることが明らかになった.(論文準備中)
3.NMR高圧セルの開発
現状の5GPa以上の圧力発生のため,高圧セルのデザインの最適化を検討した結果,6GPa程度までの圧力が発生できる可能性がでてきたが,実用化には至っていない.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Heavy fermion compound SmOs_4Sb_<12> in the vicinity of ferromagnetic critical point2005

    • 著者名/発表者名
      H.Kotegawa et al.
    • 雑誌名

      J.Phys.Soc.Jpn. 74

      ページ: 2173-2176

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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