平成17年度は、引力相互作用するBECが閉じ込めポテンシャルがなくても安定に存在できるかどうかという問題に取り組んだ。周知のように、引力相互作用が一定の系では、閉じ込めポテンシャルが系の安定化のためには必要であるが、相互作用が時間的に振動変化している系では系を安定化できる可能性がある。われわれは、昨年度においてこれが2次元系の場合に可能であることを示したが、本年度は3次元系の場合について調べた。その結果、3次元系の安定化は、系に散逸がある場合は可能であるが、ない場合は安定化できるパラメター領域を見出すことはできなかった。他方、密度をリアルタイムでプローブすることにより相互作用の強さをフィードバックすれば安定化できることが明らかになった。
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