研究課題
本年度は本計画研究の最終年度に当たる。最終目標としたラマンサイドバンド光のフーリエ合成による超短パルス光の発生、及び計測を中心に研究を進めた。まず、これまでに開発した二波長発振注入同期パルスレーザーに対して、広帯域波長可変化の拡張をおこなった。さらに、レーザーシステムの総合性能を評価する実験をレーザー単体と主目的であるラマンサイドバンド発生の両方の視点から実施した。次に、パラ水素ガスの低温におけるディッケなローイングを系統的に調べ、その領域での分子変調用媒質としての応用を検討した。最後に、上記の要素技術を組み合わせて、周波数位相制御器によるラマンサイドバンド光のフーリエ合成と超短パルス光の発生を試みた。発生させた超短パルス列の評価には、よく確立した手法の自己相関計測法を用いた。11fsの超短パルスが安定に発生できていることが確認できた。ここで確立した光源は10THzの超高繰返し性を持つ。これまでに無い極めてユニークな超短パルス光源といえる。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (2件)
Optics Express Vol.13, No.15
ページ: 5628-5634
Optics Letters Vol.30, No.18
ページ: 2421-2423