• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

ラメラ液晶相の構造に対するずり流動場効果とスローダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 15340140
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京都立大学

研究代表者

加藤 直  東京都立大学, 理学研究科, 教授 (30142003)

研究分担者 川端 庸平  東京都立大学, 理学研究科, 助手 (50347267)
藤井 政俊  東京都立大学, 理学研究科, 助手 (60183927)
好村 滋行  東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (90234715)
キーワードラメラ相 / ずり流動場 / ダイナミクス / 界面活性剤 / 液晶 / X線小角散乱 / 光散乱 / 中性子小角散乱
研究概要

リオトロピック液晶に代表されるソフトマターの特徴のひとつは,低分子に比べてはるかに遅いタイムスケールの運動モードを有することである。そのため10^<-3>〜10^3sのオーダーで変化する外部摂動によって大きな構造変化が起こることが期待され、この観点からずり流動場効果が最近大きな注目を集めている。研究代表者らは数年前から,非イオン性界面活性剤C_<16>H_<33>(OC_2H_4)_7OH(C_<16>E_7)/水系のラメラ相に対して,従来よりも遅いずり速度領域における中性子小角散乱の測定を行っており、特定のずり速度において、面間隔が大幅かつ不連続に減少し,膜間の水層がほとんど排除された「濃縮ラメラ」が形成されることを示唆する結果を得た。これまでの実験結果は「濃縮ラメラ」形成の前に液晶ドメインの縮小が起こっていることを示唆しており,また「濃縮ラメラ」形成後は,希薄な相が共存しているはずであるが,マクロな相分離は認められなかった。これらのことを踏まえ,本研究では(1)ずり流動場によるドメイン縮小と希薄相の分離の実験的検証 (2)ずり流動場がドメインサイズに及ぼす効果とドメイン縮小がラメラ面間隔に及ぼす効果の理論的解明 (3)上記の現象の一般性の確認を目的とした。平成15年度に得られた成果を以下に示す。
流動場小角光散乱(shear SALS)の測定⇔目的(1) 自作の装置を用いて流動場小角光散乱の測定を行なった結果、ラメラ面間隔が大幅に減少するずり速度において散乱強度および相関距離が極大を示し,ミクロンスケールの局所的な相分離が起こっていることを裏付ける結果が得られた。
流動場X線小角散乱(shear SAXS)装置の開発と予備測定 ⇔目的(1)(2) 今回購入したレオメータ(TA Instruments AR550)の試料セルおよび温度制御方式を改良することにより流動場X線小角散乱測定装置の開発を行った。高エネルギー加速器研究機構のBL15Aにおいて予備測定を試みた結果,セルの動径方向にX線を通す配置(radial configuration)において散乱パターンの観測に成功した。
中性子スピンエコー(NSE)(⇔目的(2))および流動場中性子小角散乱(shear SANS)(⇔目的(3))の測定 C_<16>E_7/水系に比べてラメラ相の存在温度が低いC_<16>H_<33>(OC_2H_4)_6OH(C_<16>E_6)/水系において,中性子スピンエコーおよびshear SANSの予備測定を行った。現在測定結果の解析を行っている。

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi