研究課題/領域番号 |
15340143
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中谷 正生 東京大学, 地震研究所, 助手 (90345174)
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研究分担者 |
佐野 修 東京大学, 地震研究所, 教授 (20127765)
小笠原 宏 立命館大学, 理工学部, 教授 (40213996)
飯尾 能久 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50159547)
山内 常生 名古屋大学, 環境科学研究科, 助教授 (80022713)
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キーワード | 地震 / 摩擦 / 温度 / 大深度 / 断層 / 鉱山 / 南アフリカ |
研究概要 |
本年度は、4-11月にかけて研究代表者、分担者ら南アフリカに渡航・滞在し、南アフリカ金鉱山における半制御地震発生実験国際共同研究グループの他のメンバーや現地の鉱山関係者と協力して、隣接する二つの鉱山の採掘がふかさ3000mで既存断層とぶつかるところに、地震実験場を開設した。両方の鉱山で顕著な断層に20mの掘削で到達できることが確認されたが、そのうちの一つTauTona鉱山の方は採掘による応力の高まりが予想以上で、掘削作業自体困難となった。Mponeng鉱山の方では、10x20mの範囲に7本の温度計測孔を3次元的に採掘し、一部には温度センサがインストールされた。全ての掘削孔は、内部のビデオ画像とコアの観察によって、断層との位置関係が10cm精度で同定された。現在残りの孔への温度センサの敷設が進行中である。 また、温度センサとデータ収録・伝送装置に関して、現地の条件に合ったように開発・改造が施された。センサは、水平に近く、壁面の状態のよくない(断層帯であるため)掘削孔に敷設できるよう、耐食ステンレス製の丈夫な特殊防水容器に収めた。地震時の摩擦発熱を知るためには、長期の停電が予想される地震後も観測を継続する必要があるため、システムは、ハード、ソフトの両面から極限まで低消費電力化した。また、地震後にデータ回収にいけない可能性が高いため、鉱山の地震観測網を利用してデータを伝送できるよう、現地の地震観測網の開発・管理をしている南アフリカISS社と協力して、我々のデータ伝送システムと、現地の伝送システムのインターフェイスを開発、テストした。
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