研究課題
本計画のための海底電位差磁力計等の設置航海(海洋研究開発機構の公募航海)を、12月に研究調査船「かいれい」によるKRO5-17航海(首席研究員:島伸和)で実施した.この航海のために、設置する海底電位差磁力計の整備、参加を表明していたアメリカとオーストラリアのグループとの調整(フランスのグループは参加を断念)、観測機器設置点の決定等の準備を行った.実際の航海では、33台の海底電位差磁力計と、7台の海底電位差計と7台の海底磁力計(同じ地点に設置)を、中部マリアナ海域の沈み込み・前弧・島弧・背弧系を横断する測線上の40地点の海底に設置した.このうち、日本のグループによる海底電位差磁力計は、17台である.また、観測機器設置点周辺の海上地球物理学的調査も実施して、海底電磁場データの解析に必要な海底地形等のデータを取得した.この航海での海底電位差磁力計等の設置により、中部マリアナ海域の海底における電磁場の連続観測を、12月後半から実施しており、観測機器回収までの長期連続データを取得する予定である.海洋研究開発機構の公募航海に本計画のための航海を提案し、来年度9月に研究調査船「かいれい」による航海で、本年度設置した海底電位差磁力計等の回収を行うことが内定した.海底における電磁場の連続観測データを解析する手法の開発も引き続き行った.このうち、観測データをマグネトテルリック法で解析する時に、海底地形の効果を補正するために使うべき適切な式に関する研究を学術論文として投稿した.
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IFREE Report for 2003--2004 印刷中(記載決定済)
AGU Monograph ; Interactions among Physical, Chemical, Biological and Geological Processes in Back-Arc Spreading Systems Accepted(記載決定済)