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2003 年度 実績報告書

地球磁気圏における磁気リコネクションの総合解析

研究課題

研究課題/領域番号 15340161
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京工業大学

研究代表者

長井 嗣信  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60260527)

研究分担者 篠原 育  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙情報解析センター, 助教授 (20301723)
町田 忍  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70209469)
藤本 正樹  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30242811)
キーワード磁気リコネクション / サブストーム / 磁気圏尾部 / ホール電流 / 電子加熱 / 磁気流体 / 異常抵抗 / シミュレーション
研究概要

磁気圏尾部の磁気リコネクションの観測とシミュレーション研究
1.人工衛星Geotailによる磁気圏尾部での磁気リコネクションの観測から、電流密度と電流方向について検討を加え、ホール電流系の形状を導き出した。独立に進めた2次元粒子コードでの磁気リコネクションの結果とよく一致する。従来の概念的なホール電流系は4つのループ電流からなるが、この研究により、ほぼ境界面を境にして、外側に外向きで電流、内側に内向きの電流の二重シート構造が4つあり、全体として4重極構造をなしていることを示した。
2.1次元Harris平衡解を初期条件とし、自発的な過程としての磁気リコネクションのトリガーについて3次元の大規模粒子シミュレーションの解析を行った。磁気リコネクションの駆動に必要な散逸過程は従来から言われているような異常抵抗モデル的な物理過程によってもたらされるものではなく、電子の粒子性から磁気流体スケールの構造変化までの多階層の物理過程が動的にカップリングすることによってもたらされていることがわかった。この結果は従来の理論予想とは大きく異なっており、磁気リコネクションのトリガーの問題の理解に重要な発見といえる。また、磁気中性線近傍の物理過程、特に、電子加熱の様相を理解するためのシミュレーションを行った。
3.人工衛星Geotailの全期間についてのデータの再校正をおこない、磁気圏尾部のプラズマの性質の長期的な変動を議論できるようにした。さらに、サブストームにともなうグローバルな磁気圏尾部のダイナミクスが、磁気リコネクションに駆動されていることを、より時間精度を高めた解析をおこなうことにより再確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Nagai, T., I.Shinohara, M.Fujimoto, S.Machida, R.Nakamura, Y.Saito, M.Mukai: "The structure of the Hall current system in the vicinity of the magnetic reconnection site"J.Geophys.Res.. 108(A10). 1357,doi:10.1029/2003JA009900 (2003)

  • [文献書誌] A.Ieda, J.-H.Shue, K.Liou, S.I.Ohtani, C.I.Meng, D.H.Fairfield, T.Mukai, Y.Saito, S.Machida, T.Nagai, G.K.Parks, M.J.Brittnacher: "Quite time magnetotail plasma flow : Coordinated Polar ultraviolet images and Geotail observations"J.Geophys.Res.. 108(A9). 1345,doi:10.1029/2002JA009739 (2003)

  • [文献書誌] L.R.Lyons, C.-P.Wang, T.Nagai, T.Mukai, Y.Saito, J.C.Samson: "Substorm inner plasma sheet particle reduction"J.Geophys.Res.. 108(A12). 1426,doi:10.1029/2003JA010177 (2003)

  • [文献書誌] L.R.Lyons, C.-P.Wang, T.Nagai: "Substorm onset by plasma sheet divergence"J.Geophys.Res.. 108(A12). 1427,doi:10.1029/2003JA010178 (2003)

  • [文献書誌] K.Fujimoto, S.Machida: "An electron heating mechanism in the outflow region from the X-type neutral line"J.Geophys.Res.. 108(A9). 1349,doi:10.1029/2002JA009810 (2003)

  • [文献書誌] Miyashita, Y., S.Machida, K.Liou, T.Mukai, Y.Saito, H.Hayakawa, C.-I.meng, G.K.Parks: "Evolution of the magnetotail associated with substorm auroral breakups"J.Geophys.Res.. 108(A9). 1353,doi:10.1029/2003JA009939 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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