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2003 年度 実績報告書

キンバーライト及びマントル物質の化学・同位体組成からみる地球深部の化学的環境

研究課題

研究課題/領域番号 15340183
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

兼岡 一郎  東京大学, 地震研究所, 教授 (30011745)

研究分担者 瀧上 豊  関東学園大学, 法学部, 教授 (40206909)
佐野 有司  東京大学, 海洋研究所, 教授 (50162524)
中井 俊一  東京大学, 地震研究所, 助教授 (50188869)
本多 了  東京大学, 地震研究所, 教授 (00219239)
三浦 弥生  東京大学, 地震研究所, 助手 (90282730)
キーワードキンバーライト / 希ガス / ^3He / ^4He / 過剰^<129>Xe / 南西グリーンランド / 下部マントル / ブラジル / ボーリングコア
研究概要

2003年7月から8月にかけて、ダイアモンド中の包有物の組成から下部マントル由来の可能性があると報告されているブラジル、ジュイナ地域におけるキンバーライトの調査を行った。対象地域は緯度が低く亜熱帯地域なので、地表に噴出したキンバーライトは風化していることが予想されたが、現地においてそのことは確認された。分析試料としては、試掘されているボーリングコアの獲得を目指して現在までに23本のボーリングコアが採取されたことは確認されたがいずれも現地から移されていて、その場では直接それらに接触することはできなかった。しかしブラジル側の研究者に依頼してそれらのいくつかについて獲得する努力を続けており、さらに今後試掘される予定のボーリングコアについては提供をうける手配を行った。分析に関しては、外国人研究者から提供を受けていた南西グリーンランドの2地域から産出した極めて新鮮なキンバーライトからカンラン石結晶を分離し、破砕法により脱ガスをして希ガス同位体比測定を行った。その結果、それらの^3He/^4He比は26Ra(1Raは大気中の値)前後を示すものが多く見られたが、いくつかの試料は中央海嶺玄武岩などに見られる8Ra前後の値を示した。前者に関してはその噴出年代である約600Maないし200Maにおける値として考えても中央海嶺玄武岩の値よりは明らかに高い。また約7%程度にわたる過剰^<129>Xeの存在も確認された。これらの結果は、キンバーライトのマグマ源は希ガスに関する限り海洋島玄武岩と同様であることを示唆しており、それが下部マントルに由来していると考えても矛盾はない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kumagai, H., I.Kaneoka: "Relationships between submarine MORB glass textures and atmospheric component of MORBs."Chemical Geology. 200(1/2). 1-24 (2003)

  • [文献書誌] Yamamoto, J., N.Hirano, T.Hanyu, H.Kagi, I.Kaneoka: "Noble gases in mantle-derived xenocrysts in an alkali basalt from Japan Trench oceanward slope."Plume and Problems of deep Sources of Alkaline Magmatism (ed.by N.V.Viadykin), Irkutsk State technical University, Irkutsk. 39-50 (2003)

  • [文献書誌] Kumagai, H., H.J.B.Dick, I.Kaneoka: "Noble gas signatures of abyssal gabbros and periodotites at an Indian Ocean core complex."G-cubed. 4(12). 1-16 (2003)

  • [文献書誌] Kaneoka, I.: "Terrestrial noble gases-a unique indicator for the chemical structure and evolution of the Earth."Geochemical et Cosmochimica Acta. 67(18S). A4 (2003)

  • [文献書誌] Tachibana, Y., I.Kaneoka, A.Gaffney, B.Upton: "High ^3He/^4He detected in kimberlites from southern West Greenland."Geochemical et Cosmochimica Acta. 67(18S). A463 (2003)

  • [文献書誌] Nohda, S., I.Kaneoka, T.Hanyu, K.Uto: "Systematic variation of Sr, Nd and Pb isotopes with time observed in lavas of Mauritius Island."Journal of Petrology. 45(in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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