研究課題/領域番号 |
15340198
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橘 邦英 京都大学, 工学研究科, 教授 (40027925)
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研究分担者 |
白藤 立 京都大学, 国際融合創造センター, 助教授 (10235757)
中村 敏浩 京都大学, 工学研究科, 講師 (90293886)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | プラズマ表面処理 / 大気圧プラズマ / マイクロプラズマ集積型 / 誘電体バリヤ放電 / プラズマCVD / SiO_2薄膜 |
研究概要 |
プラズマを用いた各種の表面処理技術では、近年、高度な真空を要しない大気圧付近でのプラズマが注目され、大面積で安定なグロー放電を実現するための手法がこぞって研究されている。本研究では、大気圧を含めて準大気圧から数気圧までのガス圧力の範囲において安定に動作し、プラズマ密度もより広範囲に可変で大面積にも対応できる放電方式を実現することを目的として実験を進めている。 まず、マイクロ放電集積型電極構造の新しいプラズマ源を設計・試作し、従来の平行平板型の誘電体バリヤ放電との比較において、その動作特性や安定動作が可能なパラメーター領域を調べるための診断に関する研究を遂行した。そこでは、大気圧のHe中で、1.08μm付近で波長可変な半導体レーザーを用いた吸収法によって準安定状態の励起He^*原子密度の定量測定に成功した。また、ミリ波領域のマイクロ波を用いた透過法によって電子密度とその時間変化を測定する方法を開発し、HeのみならずN_2中の大気圧放電でも電子密度が測定できることを示した。それらの診断の結果、我々のプラズマ源では平行平板型誘電体バリヤ放電に比べて低電圧で動作でき、得られるプラズマ密度や励起原子密度も1桁近く高いことがわかった。 次に、実際のプロセスへの応用として、TEOSを原料としたSiO_2のプラズマCVDの実験を進めてきたが、大気圧下では原料ガスと希釈用のN_2/O_2混合ガスの流れが薄膜の堆積速度や均一性に大きく影響することがわかった。そこで、その最適設計の指針を確立するために流体解析のシミュレーションを進めており、その結果に基づいてプロセス装置の設計変更を行っている。
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