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2005 年度 実績報告書

低エネルギー領域におけるQCD検証

研究課題

研究課題/領域番号 15340205
研究機関京都産業大学

研究代表者

岡田 憲志  京都産業大学, 理学部, 教授 (90093385)

研究分担者 竹内 富士雄  京都産業大学, 理学部, 教授 (40121537)
吉村 喜男  高エネルギー加速器研究機構, 名誉教授 (50013397)
千葉 雅美  首都大学東京, 都市教養学部理工学系, 准教授 (60128577)
キーワードQCD / 中間子原子 / カイラル摂動 / PSPM / π^+π^-原子寿命 / DIRAC experiment / pion scattering length / SCIFI hodoscope
研究概要

DIRACグループがCERNのPSに、π^+π^-原子の崩壊寿命測定の発展的アデンダムとして提出していた計画が2005年2月に採択され、2006年7月から2008年10月の間本実験が行われる(DIRAC実験第二フェーズ)。準備期間であった本年度は、πK原子の崩壊寿命測定のために開発し2004年にテスト実験を行った280μm直径の高分解能SCIFI-ホドスコープ(HRH)とその記録回路である一体型ADC・TDC(F1)の解析と性能評価を行った。その結果、HRHはMIPSに対して平均11個の光電子を発生し、98.6%の高い検出効率を与え、この高効率下でもPSC(Peak Sensing Circuit)の効果により、単一粒子入射時のヒット多重度を1.12と小さく抑えることができた。得られたHRHの空間位置分解能は約75μm(RMS)と非常に良く、時間分解能は約0.56ns(RMS)であった。F1回路でホドスコープの全チャンネルのADCデータを記録することによりオフライン解析でPSCと同じ効果を得られることも確かめられた。この結果は、Nucl.Inst.Meth.in Phys.Research Aに投稿中である。
またπ^+π^-原子の寿命測定から求められたのは、πのS波散乱長差|a_0-a_2|であるが、π^+π^-原子のp励起状態の寿命測定によりa_0とa_2を独立に求めることができる。DIRAC第二フェーズでは、長い寿命を持つp状態を強磁場をかけた薄膜中でpからs状態への遷移を行わせたあと、この薄膜中で原子を解離しDIRACスペクトロメータでπ^+π^-対の測定を行う。この測定には3Tesla程度の永久磁石が必要となる。この磁石を標的近傍に設置する方法と、解離ππ対とクーロン対の軌跡と検出のモンテカルロシミュレーションを引き続き実行している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] First measurement of the π^+π^- atom lifetime.2005

    • 著者名/発表者名
      B.Adeva et al.
    • 雑誌名

      Physics Letters B 619

      ページ: 50-60

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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