• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

自己組織化によって機能制御される大規模ポルフィリン集合体の構築

研究課題

研究課題/領域番号 15350102
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

黒田 裕久  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (00111930)

キーワードポルフィリン / 自己組織化 / エネルギー移動 / シクロデキストリン
研究概要

従来申請者らが研究してきたピラジン部位を分子認識点として2量化ZnTPP誘導体の自己組織化するポルフィリン9量体について、集合体中で起きるエネルギー移動反応機構の詳細について分光学的検討に加えてエネルギー移動の動的挙動の解明を試みた。TPP型の中心free-baseポルフィリン(acceptor)とピラジン部位を1から30のメチレン鎖によって結合した一連のポルフィリンを合成し、これら全てのポルフィリンが塩化メチレン中でほぼ定量的に自己集合体を形成し、その中でZnTPP部位(donor)から中心ポルフィリンへのエネルギー移動が起こることを確認した。そのエネルギー移動効率は予想通りメチレン鎖長の伸張に伴って低下するが、その依存性は単純なものではなかった。そこで、この自己組織化ポルフィリン多量体内エネルギー移動系の動的特徴を明らかにするために、蛍光寿命の測定を行った。その結果エネルギー移動の速度とdonor-acceptor間距離への依存性は、メチレン両末端鎖長を自由運動をするメチレン鎖に対する統計的平均距離として予想されるものとして評価した場合、エネルギー移動のF嗷sterモデルと良好な一致が得られることが明らかとなった。
また、昨年報告したシクロデキストリンの分子認識を利用したテトラフェニル・ポルフィリン・スルホン酸アニオン(TPPS)自己組織化系については、この系にビオローゲンを結合した分子の合成に成功しし、今後、この分子を用いた電荷分離過程を含む一連の光化学14反応系をシミュレート可能なポルフィリン組織系の構築が可能となった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Cyclodextrin-Enclosed Substances of Brazilian Propolis2004

    • 著者名/発表者名
      A.M.Nafady, K.Sasaki, Y.Kuroda
    • 雑誌名

      Chem.Pharm.Bull.Japan 51

      ページ: 984

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Construction of Porphyrin-cyclodextrin Self-assembly with Molecular Wedge2004

    • 著者名/発表者名
      K.Sasaki, Y.Kuroda
    • 雑誌名

      Chem.Commun.

      ページ: 408

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Nonameric porphyrin assemblies-Formation and Intra-assembly Energy Transfer Reactions2004

    • 著者名/発表者名
      K.Sasaki, Y.Kuroda
    • 雑誌名

      Org.Biomol.Chem. 2

      ページ: 2852

  • [図書] 生体関連化学実験法2004

    • 著者名/発表者名
      加納航治, 黒田裕久他
    • 総ページ数
      233
    • 出版者
      加納航治

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi