研究課題
基盤研究(B)
[1]マッシュルーム・チロシナーゼの機能解明:チロシナーゼのカタラーゼ活性(過酸化水素分解機能)およびペルオキソゲナーゼ活性(過酸化水素を用いた基質の酸化機能)について、酸素電極法および過酸化水素電極法を用いて速度論的に検討を行った。基質の置換基効果や、速度とpHの相関関係などの結果から、いずれの場合にもサイドオン型ペルオキソ二核銅(II)活性種が鍵中間体として含まれていることが明らかになった。さらにカテコラーゼ活性(カテコールの酸化機能)についても検討し、フェノラーゼ活性(フェノールの酸素化機能)の場合と同様に求電子的なイオン機構で進行することを見いだした。[2]アカパンカビ由来のチロシナーゼの精製:上記の研究では、マッシュルーム由来のチロシナーゼを用いてその機能解明を行ってきた。本研究では、カビ由来のチロシナーゼについても検討するため、アカパンカビを大量培養し、そのチロシナーゼを単離・精製した。[3]二核銅酸素錯体によるフェノール誘導体の酸化反応機構の解明:二核銅酸素錯体によるフェノールの酸化反応における基質の置換基効果やフェノール性水素の役割などについて系統的かつ詳細に検討を行い、銅酸素錯体による中性フェノールの酸化反応は電子移動経由で進行することを見いだした。[4]銅(I)錯体による分子状酸素の活性化機構に及ぼす配位子効果の解明:一連のピリジルアルキルアミン系三座配位子を用いて調製した銅(I)錯体の構造や物性、および分子状酸素との反応挙動について詳細に検討した。その結果、各錯体の構造や酸化還元電位、および分子状酸素との反応速度、更には生成する二核銅酸素活性種の構造が配位子のキレート環サイズや置換基の電子的および立体的効果により系統的に変化することを見いだした。得られた成果は酵素反応機構解明に対して重要な知見を
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Comprehensive Coordination Chemistry - II (In pres)