研究課題
基盤研究(B)
ケージド化合物を活用して、タンパク質の機能を光制御する方法の開発を試みた。本研究ではタンパク質の機能制御を、次の2つの方法で達成することを目指した。まず、タンパク質の機能を直接制御する方法として、細胞外転写翻訳系を利用したケージドタンパク質の合成を試みた。また、間接的に制御する方法として、タンパク質機能を調節する小分子、ここではPKCの機能を阻害するペプチドのケージド化合物合成を試みた。1)細胞外転写翻訳系を利用したケージドタンパク質の合成:タンパク質の活性部位のアミノ酸側鎖に光分解性保護基を導入することで、ケージドタンパク質の合成を行うことにした。ターゲットとするアミノ酸は、修飾が容易なLysを選択した。タンパク質に導入する前に、アミノ酸レベルでの光化学特性を調べるため、Bhc基の7-methoxy誘導体であるBmc基を導入したLys(Bmcmoc)を合成し、その光分解性を調べた。その結果、光分解効率Φε=104となり、高い光分解性を示すことが明らかとなった。さらに、4塩基コドン法を用いてLys(Bmcmoc)をストレプトアビジンへ導入することにも成功した(北陸先端科学技術大学院大学 芳坂研究室との共同研究)。2)固相合成法によるケージドペプチドの合成:ratεPKCのV1-2領域と相同で、そのトランスロケーションを阻害するオクタペプチドのケージド化合物EAVSLK(Bmcmoc)PTの合成を試みた。Fmoc-ケージドLysはFmoc-LysとBmc-クロロホルメートとの反応で合成し、目的のケージドオクタペプチドをFmoc法で固相合成することに成功した。
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