研究課題
天然型クロロゾームクロロフィルを模した様々な置換基を有する会合体モデル色素分子として、配位しやすい水酸基と水素結合能のあるカルボニル基を有する環状テトラピロール類の配位性金属(Mg・Zn)錯体を、天然産のクロロフィルを有機合成化学的手法で改変して調製し、その自己会合体の構造と機能を解析した。天然型ではケトカルボニル基が自己会合に利用されているが、エステルやイミドやアルデヒドのカルボニル基でも代用できることが判明し、自己集積性クロロフィル化合物の多様性が広がった。またこのような化合物による自己会合体では、官能基の変化によって光吸収帯が天然型のものよりも大きく変化するので、光収穫とエネルギー伝達能を幅広く調整することが可能であるという利点が見られた。また、自己会合に直接的に関与していないものの、その多様性から機能解明が求められていた17位上のエステル基に、パーフルオロアルキル基を導入することで、フルオラス溶媒中での合成クロロフィルの自己会合が行えることが判った。このような化合物の自己会合体では、クロリン環のπスタッキング体の回りをパーフルオロアルキル鎖が取り囲むことで、親フッ素型の超分子を構築していることが判った。17位上のエステルの長鎖炭化水素鎖が、回りの環境と相互作用して自己会合体を安定化していることが判り、このような新たな知見が、天然クロロゾームの自己会合体の超分子構造を解明する上で有益であるばかりでなく、モデル系構築においても有用な情報を与えることとなった。
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