研究課題/領域番号 |
15360009
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 静雄 京都大学, 国際融合創造センター, 教授 (20135536)
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研究分担者 |
船戸 充 京都大学, 工学研究科, 講師 (70240827)
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キーワード | 集束イオンビーム / ナノ加工 / ナノドット / MOCVD成長 / 配列制御 / 酸化亜鉛 / 励起子物性 / 光機能 |
研究概要 |
低次元機能を持つナノ構造を目的の位置に配置し、新規デバイスへの展開を図ることを目指して、その配列制御を達成する技術の探索と確立を目的に研究を行った。結果の概略を以下に示す。 集束イオンビーム(FIB)による基板加工を行い、その上へ半導体の成長を行うことによって配列制御を行うという手法を提案した。 1.FIB加工の手法を工夫してSiO_2上に間隔1μm以下でホールアレイを二次元的に大面積にわたり形成する手法を見出した。ここにZnOのMOCVD成長を行うと、1個のホール内に1個のナノドットが形成されるという、ドット1個ごとの位置制御を達成しえた。 2.ドットの間隔は200nmまで小さくしてもほぼ完全な位置制御ができることを見出している。しかし、100nmまで小さくすると、成長温度のwindowが狭くなる。成長温度を600-700℃とすればこのような狭い間隔でも配列制御が達成できることがわかった。 3.このような配列制御の機構として、FIBにより注入されたGaとZnO成長原料との相互作用によるものであることが示唆された。つまり、成長温度において液状化したGaがZnO成長原料と反応し、そこに成長の核を形成するというものである。 4.形成された1個のZnOナノドットからの発光がカソードルミネセンスにより確認された。また、ZnOナノドットにおける量子効果の発現が確認された。このことから、配列制御されたZnOナノドットの光機能がデバイス応用にかなう品質を持っていることがわかった。 5.サファイア基板のステップエッジに沿ったナノドットの配列、およびこれが成長時間の増加によってナノラインが形成されることがわかった。MOCVDという大気圧に近いプロセスでこのような現象が見いだされたという点で重要な結果である。 以上を通じ、FIBナノ加工や基板ステップを利用することで、各種ナノ構造を制御して形成することができるようになり、ナノ構造のデバイス応用に波及効果をもたらすことができた。
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