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2003 年度 実績報告書

高スピン偏極電子を用いた強磁性体/半導体界面での電気伝導のスピン依存性

研究課題

研究課題/領域番号 15360023
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大同工業大学

研究代表者

坂 貴  大同工業大学, 工学部, 教授 (20115570)

研究分担者 加藤 俊宏  大同特殊鋼(株), 新分野開発センター, 主任研究員
堀中 博道  大阪府立大学, 工学部, 教授 (60137239)
神保 睦子  大同工業大学, 工学部, 教授 (00115677)
キーワードスピン偏極 / スピンフィルター / 砒化ガリウム / 強磁性体 / 光電子 / 円偏光
研究概要

1.スピン偏極電子源の開発
従来の歪んだGaAs薄膜あるいは超格子を用いたスピン偏極電子源の表面は格子不整合による欠陥が発生している。この欠陥が強磁性体/GaAs界面の電気伝導に影響を与える可能性がある。このため、新たに2光子励起のスピン偏極電子源を検討した。この方法では2個の光子が同時に吸収される過程を利用するため、重い正孔あるいは軽い正孔のいずれか一方のみが励起され、バルク結晶を用いて高く偏極した光電子が得られる。p-GsAs基板を用いて、この方法により80%以上のスピン偏極電子を実現した。また、この方法では高いスピン偏極度が実現する励起レーザの波長域が200nmであった。これは従来の歪んだGaAs薄膜を用いた場合の12nmより遥かに広くなっている。
2.スピンフィルターの研究
GaAs基板上への磁性薄膜の作製条件の検討を行なった。まず初めに,レーザ光の照射方向に平行な方向に磁化をそろえるために,比較的低磁界で垂直磁化膜となるGdTbFe膜をGaAs基板上に作製する条件を検討した。次に,光電流の大きさをスピン偏極度の向きおよび強磁性層の磁化の向きを反転させて測定するために,軟磁性薄膜であるNiFeをGaAs基板上に作製することを検討した。作製後,NiFeは面内磁化膜なので膜面に斜方向からレーザ光を照射し,光電流の測定を試みた。また,スピン偏極電流測定の高感度化のために光チョッパとロックインアンプを購入し,直流分をカットして微少なスピン偏極に依存した電流のみを高感度で測定できるように,測定装置の改良を行なった。来年度はこの装置を用いて,スピン偏極度に依存した光電流の測定を重点的に行なう。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 坂 貴, 加藤俊宏, 堀中博道ほか16名: "高い偏極度、量子効率を併せ持つGaAs-GaAsP系歪み超格子フォトカソードの開発"第28回リニアック技術研究会資料. (2003)

  • [文献書誌] 神保睦子ほか5名: "Magnetoresistance Effect of Co/AlO[x]/NiFe/Au/n-Si Diode Structure"Jpn.J.Appl.Phys.. 42. L1009-L1011 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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