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2004 年度 実績報告書

液体キセノンの発光を用いたPETの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15360037
研究機関早稲田大学

研究代表者

菊池 順  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50063665)

研究分担者 寺沢 和洋  早稲田大学, 理工学術院, 講師 (10329138)
村山 秀雄  放射線医学総合研究所, 重粒子医科学センター, 室長(研究職) (50166310)
錦戸 文彦  早稲田大学, 理工学術院, 助手 (60367117)
キーワードPET / 液体Xe / Xeシンチレーション / 液体Xe-PET / 低温用光電子増倍管 / 液体Xe用光電子増倍管
研究概要

前年度に報告したような改良を重ねた結果、これまで使用していたPMTより量子効率で3〜5倍、利得で3〜10倍のPMTの開発に成功し、このPMTの製作・テストをおえた。一方PMTを取り付ける支持台についても、デッドスペースをより少なくするように改良された新しい支持台を製作した。この新しいPMT32本を使用したテスト検出器2組を組み立てて、511keVのガンマ線を利用した基礎的な性能の測定を開始した。その結果、有感領域の中心部で、エネルギー分解能(半値幅)は15.9%、空間分解能(半値幅)は2.1〜3.5mm、時間分解能(半値幅)は、260psと、共にTOF-PETとして十分な値が得られ、尚、EM-ML法を用いて再構成を行い視野中心で3.3mmの空間分解能(半値幅)を得ることが示された。また、得られた実験結果をもとに、液体キセノンを用いて実際にPET装置を製作した場合にどの程度の性能となるかを現在商用で使用されている全身用PET装置と比較しながら、その特徴について考察を行った。この液体キセノンPETの特徴としては、まず、その減衰時間が極めて短いため、高い計数特性を得ること、更に、検出器全体としての時間分解能が550psと結晶シンチレータを用いているPET装置と比較して非常に短いので偶発同時計数イベントを更に減らすことが期待される。次いで、空間分解能は視野中心で3.3mmであり、これは商用の全身用PET装置としては十分な分解能である。また、液体キセノンPET検出器は、深さ方向の位置を求めることが可能であるため、DOI問題として知られている、視野領域外側での位置分解能の劣化を抑えることが出来る。最後に、各相互作用位置での時間分解能の平均は300psあるためTOF-PET装置として十分利用可能であることを示した(JJAPに掲載決定)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Performance of a Prototype of Liquid Xenon Scintillation Detector System for Positron Emission Tomography2004

    • 著者名/発表者名
      F.Nishikido, T.Doke, J.Kikuchi et al.
    • 雑誌名

      Jpn.J.Appl.Phys. Vol.43

      ページ: 779-784

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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