研究概要 |
本研究では、次世代半導体製造に必要となる基盤技術として、超高真空中での超精密アライメントに有利な小型超精密XYθテーブルを、Walking Driveと呼ぶ手法を適用して開発することを目的とし、本年度は主として以下の項目について試作開発研究を行った。 (1)オープンループ駆動特性の改善 圧電素子のヒステリシス特性を高次関数で近似し、これを補正しながら"歩行"を行う駆動アルゴリズムおよびソフトウェアを開発した。また、圧電素子のクリープ特性を入力電圧の波形をオーバーシュートさせることによって補正するアルゴリズムおよびソフトウェアを開発した。これらの補正によって、オープンループでの駆動特性を大幅に改善した。 (2)位置決め制御システムの構築 半導体関連のアライメントに位置センサとして多用されているCCDカメラ(画像処理装置を含む,設備備品として要求)を利用し、ウェハー面上のマークを画像処理して位置を測定するシステムを構築した。さらに、画像処理に秒単位の時間を要するため、その間欠的なフィードバック信号を利用して、その間はオープンループで駆動して位置決めを行う制御システムを開発した。 (3)試作開発したシステムの総合的な特性評価と実用化への検討 新しい装置、駆動ソフトウェア、制御システムなど個別に開発した部分について全機能を統合した場合の特性を総合的に検討、評価した。
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