研究概要 |
1)平成15年度試作の新概念超平滑立軸研削盤の機械特性の検討と改善 (1)試作した超平滑立軸平面研削盤の砥石切込み精度とX-Yテーブルの運動精度の検討を行った結果,1μm程度であった.ソフトウエアを改善するとともに,支持機構を高剛性化し,100nm程度の運動精度を確立した.また,3次元曲面加工技術を構築した. (2)高速スピンドルの回転についての検討を行い,150,000rpmまでの高速駆動を順次検討し,問題がないことを確認した. 2)汎用立軸研削盤の改良 (1)上記試作立軸研削盤に加えて,より高能率に研究を遂行するために,汎用立軸研削盤を改良し,実験に加えることができた. (2)この研削盤では,回転テーブルを使用できる.ただし,回転速度や砥石切込み等は手動で行う. 3)試作超平滑立軸研削盤と改良汎用立軸研削盤を用いた研削特性の検討 (1)ダイス工具鋼,超鋼合金,セラミック等の各種材料で,50nm(P-V値)以下の超平滑面を得ることができた.なお,炭化けい素セラミックでは,50mm角の大きさで,この結果を得ている. (2)ただし,砥石作業面の状態や研削液供給方法(研削液の種類も含む)が適切なことが必要で,安定的に超平滑面を得るための条件選択を確立するまでには至らなかった.今後も引き続き検討する予定である. 4)横軸平面研削盤による超平滑研削特性の検討と砥石作業面評価システムの改善 (1)横軸平面研削盤を用いた超平滑研削特性の検討を行い,炭化けい素セラミックで砥石切込み1mm以上の加工ができることを見出した. (2)また,従来製作済みの自動砥石作業面画像処理システムに加えて,砥石半径方向の砥石作業面変化挙動追跡システムを構築した.適切な砥石作業面の作成の研究に役立っている.
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