研究課題/領域番号 |
15360085
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
福井 茂寿 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (40273883)
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研究分担者 |
松岡 広成 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 助教授 (10314569)
加藤 孝久 産業技術総合研究所, 機械システム研究部門, 総括研究員
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キーワード | 液体超薄膜 / 表面張力 / 分子間力 / メニスカス / 長波方程式 / ヘッド・ディスクインターフェース / 分子気体潤滑 / ナノトライボロジー |
研究概要 |
本研究の目的は、超高密度磁気ディスク装置用のヘッド機構実現を目指して、5nm程度の超微小すきまで相対すべり運動する記録ヘッドの動的挙動を、ミクロ/ナノメータ領域における分子気体および分子液体による力学作用を考慮して詳細に解析しうるシミュレーションおよび物性評価の基本技術を開発し、これによりヘッド形状設計のための指針を得ることである。このため、分子レベルからマクロレベルにわたって、着目するスケールに応じた最適な解析手法を選択・駆使し、その結果を融合することにより(マルチスケール手法)、分子レベルのレオロジーからマクロレベルのスライダ動特性までを包括する解析手法の確立を目指す。 平成16年度の研究実績を以下に示す。 (1)液体反力を考慮した気液界面変形の解析:走行面上の液体超薄膜の流動性を、液体界面の変形を支配する長波方程式の時間発展問題として数値的に解き、van der Waals力による界面の不安定現象、分布する気体圧力による液面変形等を定量的に明らかにした。 (2)複合膜間に働くファンデルワールス力算出の精緻化と浮動ヘッド浮上特性への適用:すでに導出した一般的な複合層に適用できる汎用的近似式を、有限幅の傾斜平面スライダおよびトライパッド形スライダに適用し、静特性、動特性を明らかにした。 (3)メニスカスを有する液体薄膜ダイナミクスの理論モデル解析とその実験的検証:これまでの3つの理論モデル(境界位置変化モデル、接触角変化モデル、それらの融合モデル)に加え、新たにスリップモデルを提案し、その特徴を吟味し有用性を示した。 超微小すきまのダイナミクス解析で有用なCIP法を、新たに有限幅スライダに適用する手法を構築した。
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