研究課題
基盤研究(B)
マイクロジェットの静動特性を明らかにするため、マイクロPIVシステムの開発に努めた。ステレオPIVに関して、シャインフルーグアダプタを用いて、撮影面全体に一定な被写界深度を確保し、画像撮影とヤグレーザ光源の発光時刻ならびにジェットの吹出しパルス信号を同期させ、システムの精緻化を推進した。ダイナミックPIVに関し、ジェットのパフ効果によるジェット先端部の渦を毎秒6000フレームの高速度ビデオカメラで撮影し、画像処理により、各位相ごとの渦領域の速度と渦度を求めた。マイクロアクチュエータを想定したマイクロジェットは静止空気中、ならびに十分に発達した層流2次元流路流れに吹出され、シンセティックジェットならびにパルスジェットの吹出し周波数とジェットの直径、そして吹出しジェットのレイノルズ数をパラメータに実験データを取得した。その結果、静止流体中のシンセティックジェットのレイノルズ数が小さくなると、ジェットの渦構造が残存する無次元距離は大きくなり、流路内へ吹出す場合、シンセティックジェットは、混合促進に効果的なことが判明し、マイクロジェットをアクチュエータとして用いるMEMS制御システムが完成した。今後、マイクロセンサやマイクロアクチュエータを組み合わせた流体MEMSを低レイノルズ数流れの制御に使用する場合、基本的な設計データベースの蓄積により、デバイス製造技術の進展に同期して、流体MEMSの迅速な開発が可能となっている。さらに、デバイス利用技術の観点から、デバイス製造技術に対して積極的な要求も可能となり、本研究成果は、低レイノルズ流れの制御技術の発展に大いに貢献するものと考えられる。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (11件)
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