| 研究概要 |
1.粉体層実験装置の製作:粉体を封入し,内部ガスの組成や圧力を制御できる構造の円筒形密閉・耐圧試験容器を製作した.試験容器内中央には加熱部を設置し,また,熱移動による温度分布状態を測定するため,内部に熱電対を設置した.試験容器内部には,振動モジュールを取り付け,低周波振動から超音波域までの振動を任意に粉体層に付与できる構造とした.また,粉体層の振動状態を測定するため,層内各所には感圧素子を設置し,その出力をデジタルオシロスコープで記録した.試験容器外部には,加熱による熱量を除去し温度制御を行うための冷却装置を取り付けた.粉体層全体の振動状態を把握するため,レーザー光学系による振動解析装置を構築し振動場を可視化した.
2.実験の遂行および諸因子の効果の検討と整理:供試粉体には,微細ガラス粉およびパーライト粉を採用し,種々の粒子径について常圧および被加圧のそれぞれの場合の温度場を測定し,熱移動特性に及ぼす粉体および周囲気体の条件の影響に関して検討した.また,振動場に関しても同様に種々の粉体条件に対して,振動周波数を変化させ振動伝播特性に関して実験を行った.なお,平成15年度においては,温度場および振動場に関しては連携させずに独立して実験を行なった.さらに同様の実験を,供試粉体によるスラリーを実験媒体として行った.実験観察結果に基づいて,粉体層内の温度・振動場の伝搬特性に及ぼす諸条件の効果に関して整理・検討を行い,平成16年度に実施を計画している,温度場と振動場が相互に連成して影響する場合の実験計画を検討した.
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