研究課題/領域番号 |
15360122
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械力学・制御
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
小河原 加久治 山口大学, 工学部, 教授 (70211125)
|
研究分担者 |
小嶋 直哉 山口大学, 工学部, 教授 (40091186)
西村 龍夫 山口大学, 工学部, 教授 (90136135)
三上 真人 山口大学, 工学部, 助教授 (20274178)
佐伯 壮一 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (50335767)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
キーワード | ピラガス法 / 予混合燃焼 / シンセティックジェット / 流れ制御 / 浮き上がり火炎 |
研究概要 |
希薄予混合燃焼は燃焼温度が通常の予混合燃焼と比較すると低いため、NOx排出量を減少させることができる高効率な燃焼形態であることが知られている。しかし、希薄予混合燃焼は理論混合比より高い比率で空気を導入するために混合気中の燃料割合が高い部分と低い部分が混在し不安定燃焼を起こしやすい。この不安定燃焼をカオスと捉えカオス制御法を適用することで希薄予混合燃焼器の効率を飛躍的に高めるための基礎実験を行い、浮き上がり火炎の安定化制御に成功した。 光学センサーシステムとスピーカー型シンセティックジェットアクチュエータを供試燃焼器に取り付け制御実験を行った。光学センサーは高速度CCDカメラにより火炎全体を計測するシステムと、フォトダイオードアレイを使って燃焼ガスが放出する特定周波数の光を光学フィルターでとり出すスペクトロスコピー(分光計)を用いた。また、フォトダイオードアレイシステムより更に高速な単一フォトダイオードと光学ナローバンドフィルターを使ったシステムも開発した。アクチュエータはボイススピーカーを使ったシンセティックジェットを使用したが、プラズマシンセティックジェットアクチュエータ(PSJA)も開発を進めた。後者は燃焼制御アクチュエータとして有望であるが、動作特性等に未知な部分が多いため熱線風速計での詳細な実験により基礎データを収集した。また、数値実験によりPSJAによるピラガス制御の最適化に関して、翼後流などの基本的な流れ場での特性を調べ、PSJAの動作原理に関する重要な知見をえた。 センサーからアクチュエータまでの能動制御系を構築し、ピラガス制御(ディレードフィードバック制御)により、不安定な浮き上がり火炎の安定化制御が可能であることを実証した。今後、より実用的な制御手法の開発を目指して研究を続ける。
|