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2005 年度 実績報告書

「局所滑り覚」概念導入に基づく予知触知覚情報の取得・呈示法

研究課題

研究課題/領域番号 15360139
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

前野 隆司  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (20276413)

キーワード触覚 / 触覚ディスプレイ
研究概要

昨年作成した,ICPF(イオン導電性高分子ゲル)アクチュエータをマトリクス状に配置した触覚ディスプレイは,現象の再現性に乏しいという問題があったため,新たに,超音波振動を用いた触覚呈示法の研究を行った。すなわち,超音波モータの振動を振幅変調し,その表面にヒトが指を触れることにより,触感を感じられることを確認した。今後は,本超音波ディスプレイを,局所滑り覚の呈示に用いる予定である。また,これまでに開発した,局所滑り覚を検出するセンサと,これをヒトに呈示するディスプレイを接続した,マスター・スレーブシステムの構築に関する研究も行った。すなわち,これまでに開発した指紋状突起を有する局所滑り覚センサは耐久性に問題があったので,再設計した。また,本センサを二軸ステージに取り付けてスレーブ側とし,マスター側には力覚呈示装置PHANToMを用いたマスター・スレーブシステムを構築した。本システムを用いて,まず,スレーブ側に自律制御系を構築した。すなわち,局所滑り覚センサを用いて検出した局所滑り情報を用いて,スレーブ側のフィンガの把持力を制御させた。この結果,本制御系を用いれば,ヒトに物体を滑り落としそうか否かを意識させることなく,スレーブ側のシステムは自立的に把持力調整を行うことを明らかにした。今後は,本マスター・スレーブシステムを多自由度ロボットハンドの制御系に拡張し,本手法の有効性を実際的な場で確認する必要がある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] バーチャル把持のための局所滑り覚呈示法2006

    • 著者名/発表者名
      毛利優之, 前野隆司, 山田陽滋
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集 72巻C編(印刷中)

  • [雑誌論文] ICPFアクチュエータを用いたヒト指腹部への分布振動刺激に基づく把持力調整反射の誘発2006

    • 著者名/発表者名
      昆陽雅司, 中本雅崇, 前野隆司, 田所諭
    • 雑誌名

      日本バーチャルリアリティ学会論文誌 11巻1号(印刷中)

  • [雑誌論文] どのような閾下分布触覚刺激がヒト指の把持力調節反射を誘発するのか?2006

    • 著者名/発表者名
      前野隆司, 昆陽雅司, 中本雅崇, 田所諭
    • 雑誌名

      第11回ロボティクスシンポジア講演論文集

      ページ: 179-185

  • [雑誌論文] Displaying Partial Slippage for Virtual Grasping2005

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Mori, Takashi Maeno, Yoji Yamada
    • 雑誌名

      Journal of Robotics and Mechatronics Vol.17 No.3

      ページ: 277-284

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Unconscious Control of Grasping Force by Displaying Partial Slip with Distributed Vibration Stimulus2005

    • 著者名/発表者名
      M.Nakamoto, T.Maeno, M.Konyo, S.Tadokoro
    • 雑誌名

      The 1st International Conference on Manufacturing, Machine Design and Tribology

  • [雑誌論文] 分布型振動刺激を用いた局所滑り覚呈示による無意識下の把持力制御2005

    • 著者名/発表者名
      中本雅崇, 前野隆司, 昆陽雅司, 田所諭
    • 雑誌名

      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会'05論文集

      ページ: IPI-N-100

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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