研究課題
前年に使用した小型電磁継電器(リレー)搭載の片持ち梁先端に取り付けた接点対に比べて、接点間隙を広くしたAg接点対を使って、直流42V-4.2A回路と42V-10A回路を10万回開閉させて、接触面損傷を比較した。42V-4・2A回路での閉成責務動作接点対と開離責務動作接点対において、陽極面上に突起ができ、陰極面上にくぼみがあり、42V-10A回路での閉成責務動作接点対と開離責務動作接点対において、陰極面上に突起ができ、陽極面上にくぼみがあった。この実験結果から、Ag接点ついではアーク長が短いうちに陽極消耗優勢アーク(1)から陰極消耗優勢アーク(2)へと遷移することが考えられ、その原因として蒸発原子量が多いために電離イオンが短いアーク長で発生し、陰極をより多く加熱したと考えた。Ag/Ni10%接点対の場合には、閉成責務動作では陰極面上に突起ができたので、Agを合金化することで転移方向(上記の(1)から(2)への遷移距離)が変わることが明確となった。定速開離装置に接点材料を取り付け、開離時のアーク挙動とアーク温度を計測した。開離時アーク放電の実験結果では、陰極面と陽極面の近傍の両アーク輝点は(1)アーク継続時間の前半では広範囲に動き、後半になると移動幅が狭くなること、(2)陰極輝点は陽極輝点に比べて、アーク放電前半では輝度が高く・輝く体積も大きいが、アーク放電後半になると逆転すること、(3)接点材料Ag系とCu系とで輝点の運動形態(運動範囲、速度、輝度)に違いがあること、(4)輝点の運動面積が狭いと窪みができることなどを、(5)アーク柱の温度は開離直後に高く、アーク長が伸びると低下することを明確にしたした。
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