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2005 年度 実績報告書

真空アークの遮断現象にともなう諸基礎現象に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15360154
研究機関東京電機大学

研究代表者

柳父 悟  東京電機大学, 工学部, 教授 (40328513)

研究分担者 金子 英治  琉球大学, 工学部, 教授 (10347130)
キーワード高電圧 / 大電流 / 真空遮断器 / 縦磁界 / アーク放電 / 開閉装置
研究概要

真空アーク放電は、SF_6遮断器のような地球温暖化現象をともなわないので、今後多いに使用されると考える。更に高電圧化を図れば大変なことになる。昨年に引き続きCurrent Zero Clubの会長を務め、かつ国際的な学会であるInternational Symposium on Discharges and Insulation in Vacuumを日本の松江で開催しChairmanを勤めることになった。これらのことは本研究の成果が出てきたと考えて差し支えない。
最近の成果は以下の通りである。
1)電流裁断現象について研究を続けることにより、裁断電流値だけでなく付随する諸現象も関連付けられることが判った。また光学測定によっても裁断時の中性スペクトルの減少率を見ても相互に関連することが明らかになった。これによって接点材料の選択をやるに当って、一つの値を調査すれば、その他の数値も推定できるため重要である。
2)真空遮断器の電極には種々のものが採用されるが、調査の結果、高電圧大電流遮断には筆者が開発した縦磁界電極が最適であることが判った。この事実によって今後の真空遮断器には縦磁界電極を積極的に採用すべきと考えられるに至った。また高電圧化には多数の真空バルブを直列に接続することが必要であるが、相互の電圧分担について調査することにより、分担キャパシタを接続すればよいことが判った。また遮断器の残留電流の測定から電極構造をあわせることが極めて重要であることが判った。
3)真空遮断器は常時交流電圧を印加すると、非持続性の電流が突然流れることが判った。これらの諸現象を解析すると接点材料によって異なることが判った。これは接点材料の電流通電時の凹凸現象が大きく作用すること、あるいは接点材料の種類にも大きく依存することが判った。
4)日本の真空遮断器の技術的な歴史を整理し公開した。日本は大変に進んでいることが判った。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Insulation Recovery Characteristics after Current Interruption by Various Vacuum Interrupter Electrodes2006

    • 著者名/発表者名
      T.Matsuo, H.Fujimori, S.Yanabu, H.Ichikawa, Y.Matsui, M.Sakaki
    • 雑誌名

      IEEE Trans.On Dielectric and Electrical Insulation Vol.13, No.1

      ページ: 10-17

  • [雑誌論文] History of Vacuum Circuit Breaker and Recent Development in Japan2006

    • 著者名/発表者名
      M.Homma, M.Sakaki, E.Kaneko, S.Yanabu
    • 雑誌名

      IEEE Trans.On Dielectric and Electrical Insulation Vol.13, No.1

      ページ: 85-92

  • [雑誌論文] 真空バルブにおける非持続性放電の発生機構2006

    • 著者名/発表者名
      原大介, 多喜真之, 田中仁志, 大川幹夫, 柳父悟
    • 雑誌名

      電気学会 電気学会論文誌B Vol.126, No 2

      ページ: 257-264

  • [雑誌論文] 真空アークの電流裁断における1価イオンおよび中性蒸気の光強度減衰速度の研究2006

    • 著者名/発表者名
      山本 晃生, 丁 翠娥, ミジーティトルソン, 柳父 悟
    • 雑誌名

      電気学会 電気学会論文誌B Vol.126, No.3

      ページ: 373-378

  • [雑誌論文] A-1-8 小電流真空アークにおける不安定の光学研究2006

    • 著者名/発表者名
      山本晃生, 丁翠蛾, ミジーティ トルソン, 柳父悟
    • 雑誌名

      放電学会、放電研究 Vol.49, No.1

      ページ: 35-38

  • [雑誌論文] 真空遮断器の直流遮断特性2005

    • 著者名/発表者名
      尾高啓文, 山田正隆, 佐久間亮平, 丁翠蛾, 金子英治, 柳父悟
    • 雑誌名

      電気学会、電気学会論文誌B Vol.125, No7

      ページ: 687-793

  • [図書] 電力工学ハンドブック2006

    • 著者名/発表者名
      宅間薫, 高橋一弘, 柳父 悟
    • 総ページ数
      732
    • 出版者
      【株】朝倉書店

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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