研究課題
真空アーク放電は、SF_6遮断器のような地球温暖化現象をともなわないので、今後多いに使用されると考える。更に高電圧化を図れば大変なことになる。昨年に引き続きCurrent Zero Clubの会長を務め、かつ国際的な学会であるInternational Symposium on Discharges and Insulation in Vacuumを日本の松江で開催しChairmanを勤めることになった。これらのことは本研究の成果が出てきたと考えて差し支えない。最近の成果は以下の通りである。1)電流裁断現象について研究を続けることにより、裁断電流値だけでなく付随する諸現象も関連付けられることが判った。また光学測定によっても裁断時の中性スペクトルの減少率を見ても相互に関連することが明らかになった。これによって接点材料の選択をやるに当って、一つの値を調査すれば、その他の数値も推定できるため重要である。2)真空遮断器の電極には種々のものが採用されるが、調査の結果、高電圧大電流遮断には筆者が開発した縦磁界電極が最適であることが判った。この事実によって今後の真空遮断器には縦磁界電極を積極的に採用すべきと考えられるに至った。また高電圧化には多数の真空バルブを直列に接続することが必要であるが、相互の電圧分担について調査することにより、分担キャパシタを接続すればよいことが判った。また遮断器の残留電流の測定から電極構造をあわせることが極めて重要であることが判った。3)真空遮断器は常時交流電圧を印加すると、非持続性の電流が突然流れることが判った。これらの諸現象を解析すると接点材料によって異なることが判った。これは接点材料の電流通電時の凹凸現象が大きく作用すること、あるいは接点材料の種類にも大きく依存することが判った。4)日本の真空遮断器の技術的な歴史を整理し公開した。日本は大変に進んでいることが判った。
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IEEE Trans.On Dielectric and Electrical Insulation Vol.13, No.1
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電気学会 電気学会論文誌B Vol.126, No 2
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電気学会 電気学会論文誌B Vol.126, No.3
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