研究課題/領域番号 |
15360180
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
べい 鐘石 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20165525)
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研究分担者 |
小田 昭紀 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (70335090)
木村 高志 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (60225042)
石川 亮 電気通信大学, 情報通信工学科, 助手 (30333892)
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キーワード | 空間電力合成 / 周波数逓倍 / 短ミリ波 / ガンダイオード / オーバーサイズ導波管 |
研究概要 |
研究初年度は、逓倍動作するマルコーニ社製ガンダイオードの動作特性および格子鏡型反射鏡の動作を理論および実験的に調べ、発振器設計のための等価回路構築を主な目的として研究を進めた。以下に行った研究結果について箇条書きに示す。 1 逓倍波動作型ガンダイオードの動作インピーダンスの決定 インピーダンス特性が明らかなテスト用導波管共振器を製作し、2逓倍動作型ガンダイオード(70mW @94GHz)の動作インピーダンスを、周波数90GHzから100GHzの範囲でその発振特性を調べることで決定した。 2 共振器の等価回路の構築 本電力合成型逓倍器において、オーバーサイズ導波管型共振器内にアレイ化され装着されたガンダイオードは、ダイオードが1個のみ装着された単体の導波管共振器と同じように働く。そこで、この動作原理を利用し、基本波および逓倍波に対する共振器の等価回路をそれぞれ構築した。 3 等価回路の実験的検証 等価回路を用いて、3x1導波管アレイを用いた電力合成器を周波数94GHz帯で設計し、試作を行った。このテスト用電力合成器を用いて、等価回路から予想された理論的な発振特性を実験的に検証し、構築した等価回路の正当性を確認した。 4 格子状反射鏡の設計とその動作確認 基本波および2逓倍波のそれぞれの周波数に同調可能な格子状反射鏡を設計・製作し、その動作を上記テスト用電力合成器を用いて実験的に調べた。その結果、格子板周期をアレイ導波管の幅と一致させることで、アレイ数により決定される動作モード以外の余分なモード発生が無く、効率的な電力合成が可能であることを実証した。 これらの結果、3個のガンダイオードを用いて、電力合成効率42%、出力90mW、を中心周波数94GHzで達成した。
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