本研究の主な目的は、社会資本ストックの維持管理マネージメントを戦略的に行う枠組みを作ることにある。社会資本ストックの維持管理マネージメントには、膨大な知識および豊富な経験が必要であることから、学術領域を越えた支援が必要であり、さらに専門技術者の知識や経験を継承するとともに、これらのノウハウを海外に広く普及するためには、情報ネットワークを活用した先進的な情報システムなどの開発も必要不可欠である。 本年度は、情報ネットワークによるデータベースシステムや維持管理情報検索システム、知識情報処理の技術を用いた意志決定システムなどを用いてシステムの運用を行い、運用上の問題点を明らかにするとともに、その改良を行った。また、構造物の点検支援を目的に、画像データの効率的な取得方法、整理方法について検討を行った。 特に、構造物の維持管理を効率的に行うには、構造物の損傷状況を写した画像データの処理が特に重要となる。損傷写真から3次元の損傷モデルを作成したり、損傷部位の測定、損傷状況写真の効率的なファイリングなどが必要となる。そこで、構造物の損傷状況を写した画像データからの損傷部位の計測、損傷状況を3次元的に表した3次元損傷モデルの作成、損傷画像を効率的に分類するためのファイリングシステムの構築を行った。 (1)損傷部位計測システムの構築 (2)損傷状況の3次元モデル構築システム (3)維持管理情報ファイリングシステム
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