研究課題
基盤研究(B)
我々は、構造部材中の欠陥検出で用いられるトランスデューサからの超音波で欠陥を照射し、散乱波を計測するタイプの超音波非破壊評価において、波動の受信にレーザ計測を用いることによって従来使用されていなかった波形データを考慮し、欠陥検出能力を向上させるための基礎的研究を行ってきた。この手法の実用化に向けて残された課題は、逆解析に於ける大型動弾性問題の実用的な解析手法の確立と、実験に用いる周波数を上げる事である。しかし、実用的な欠陥検出のためには、数万元規模以上の境界積分方程式の数値解が必要となり、従来の解法では取扱えない。そこで、本研究では、大規模問題において有望な3次元問題時間域動弾性多重極法を完成し、これを並列化する事によって3次元動弾性計算を高速に行なえる環境を構築した。また、実験的研究においては、従来より高周波の周波数帯のレーザ速度計測システムを構築した。そして、これらを結合する事によって実データを用いた逆解析を行ない、現実の欠陥検出に適用できる潜在能力を有する非破壊評価法を研究した。加えて、レーザ励起の超音波による非破壊評価も考察した。具体的な研究成果としては、特に超音波をレーザ励起、レーザ計測の両方に用いた表面クラック決定問題において、波形同定を容易に行う手法を確立し、単一のクラックの形状決定を良好な精度で行なうことができた。また、多重極法を用いた高速解法においても、並列化や、アルゴリズムの改良などにより空間方向に100万元規模の問題がとけるようになるなどの成果を上げることができた。
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