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2003 年度 実績報告書

摩擦攪拌接合によるアルミニウム床版の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15360241
研究機関大阪大学

研究代表者

大倉 一郎  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10127194)

キーワードアルミニウム床版 / 摩擦攪拌接合 / スタッド / 無収縮モルタル / アルミニウムボルト / アルミニウムリベット / アルカリ腐食 / 鋼桁
研究概要

これまで開発された摩擦攪拌接合によって製作されたアルミニウム床版は閉断面であったために,摩擦攪拌接合部の裏面を目視検査することができなかった.本研究では,摩擦攪拌接合部の裏面の目視検査ができるように,開閉断面のアルミニウム床版を設計・製作した.
閉断面の上フランジの両側に突出部を設けた押出形材を設計した.この押出形材の突出部を摩擦攪拌接合で接合し,アルミニウム床版を製作した.水平補剛材を設けないときのウェブの幅厚比の限界に対して鋼主桁を設計・製作した.アルミニウム床版と鋼主桁との連結構造は,鋼主桁の上フランジに3本の鋼スタッドを溶植し,鋼主桁の上フランジとアルミニウム床版との間およびアルミニウム床版の閉断面内に無収縮モルタルを充填する構造とした.
アルミニウム床版の静的載荷試験を行った結果,アルミニウム床版の構造挙動は有限要素法解析で推定できること,鋼主桁の垂直補剛材の側辺とウェブの上端に大きな局部応力が発生していることが分かった.
アルミニウム床版の現場接合に用いる,直径22mmの大径アルミニウムボルトと大径アルミニウムリベットを開発した.前者は打ち込み式であり,後者は冷間押し込み式である.両者に適する母材の孔径を決定した.静的引張せん断試験により,両者ともガタが生じないことを確認した.さらに両者の群としての継手性能を調べるために,両者を用いて梁継手試験体を製作した.
アルミニウムは両性金属であり,酸にもアルカリにも溶出する.アルミニウム床版と鋼主桁との連結に用いた無収縮モルタルはアルカリである.そこで無収縮モルタルに対するアルミニウムの腐食を明らかにするために,コンクリート中のアルミニウムの腐食を調べた.その結果,無収縮モルタルと接触するアルミニウムにエポキシ樹脂塗装を施すことにより,アルカリによる腐食を防ぐことができることが分かった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大倉一郎, 萩澤亘保, 中原太樹: "アルミニウム床版と鋼主桁との連結部の静的および疲労挙動"鋼構造年次論文報告集. 11巻. 199-206 (2003)

  • [文献書誌] 大倉一郎, 萩澤亘保, 岡田理: "Static and fatigue behavior of the connections of aluminum decks to Steel girders"19^<th> US-Japan Bridge Engineering Workshop, Tsukuba, Japan. Vol.19. 105-116 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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