研究課題/領域番号 |
15360245
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
岡林 隆敏 長崎大学, 工学部, 教授 (90039686)
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研究分担者 |
中村 聖三 長崎大学, 工学部, 助教授 (40315221)
奥松 俊博 長崎大学, 工学部, 助手 (30346928)
杉本 正信 (株)フジエンジニアリング, 専務取締役
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キーワード | 道路橋 / 維持管理 / 健全度評価 / 構造同定 / 遠隔モニタリング / 振動特性推定 / 交通振動 / ロボット |
研究概要 |
本年の研究目的は、高精度構造同定ロボットへの改良と高速道路高架橋および長崎県内の橋梁の長期変状観測の実現であった。そのための以下3項目の要素技術について研究開発を行ってきた。(1)移動体通信による長期的自動遠隔維持管理ロボットの実現、(2)老朽化道路橋の長期モニタリングによる微細変状の把握、(3)自動遠隔モニタリング及び診断システムの実現である。以下に各研究実績の概要を記す。 (1)移動体通信による長期的自動遠隔維持管理ロボットの実現: 携帯電話・PHSおよび無線LANなどの移動体通信を用いて、橋梁施工現場や既存道路橋の計測データを遠隔地の管理事務所に転送するためのシステムを完成した。また構造同定エンジンを開発し、構造物の振動特性の変化を超高精度に検出できることを確認した。さらに応力変動解析システムの試作および現場適用を行った。以上を統合することにより、維持管理ロボットの試作し、その有効性を確認した。 (2)老朽化道路橋の長期モニタリングによる微細変状の把握: 道路公団の高架橋を対象に、長期計測により橋梁の長期微細変状を観測した。長期的に変化する橋梁の微細変状を観測し、環境変動としての温度変化と計測振動数やひずみの変動との関係を明確にした。また長崎県内の供用中、あるいは施工中橋梁の振動モニタリングに本システムを適用し、その効果を確認した。 (3)自動遠隔モニタリング及び診断システムの実現: 計測用マイクロコンピュータとパーソナルコンピュータを組み合わせた、軽量の遠隔計測システムを完成させた。さらにこれらの計測部分と大学内に設置したサーバー用PCにより、遠隔計測ロボットを実現する。これらの計測ロボットを使ってIT化された新しい維持管理体制が構築できることを確認した。
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