研究課題
基盤研究(B)
昨年度までの研究成果を踏まえ、環境パラメータの確率分布を考慮したIce Scour Eventのシミュレーション手法を構築した。そのシミュレーション結果と実海域での観測データと比較した結果、実海域での掘削深(Scour depth)、Scour lengthのオーダーとその確率分布は概ね一致したほか、Eventの発生率など、物理環境条件にともなう大局的な傾向特性は概ね一致し、その妥当性が示された。さらにそのシミュレーションデータを用い、パイプライン等埋設構造物のライフタイム、Keelの発生過程・発生数を考慮すれば、破壊確率(パイプラインと氷との干渉・接触確率)が計算でき、氷(keel)の地盤への掘削深推定手法をサブプログラムとした合理的な埋設深度推定手法・方法論を開発した。その概念は環境の不確定要素が卓越した場合の安全性評価が可能となる信頼性理論に立脚したものと考えることができる。また、Sub-scour deformationによる付加的な応力を考慮し、安全なパイプラインの埋設深度を推定することを目的として、昨年度実施した小規模実験に続き、中規模模型実験を実施した。両実験結果より反力と地盤内応力分布の力学的相似を明らかにした。また、地盤内応力によるパイプラインの応答解析モデルを構築し、実測値と比較した結果、両者は概ね一致した。この手法により、スケール効果を考慮したパイプラインの応答解析が可能となった。実海域でSub-Scour deformationを考慮した適切なパイプラインの埋設深度を推定した結果、地盤の相対密度が40〜50%では、「パイプラインをScour depthの1.6倍に埋設すれば十分である」、あるいは、「上記の埋設深度推定手法(Sub-scour deformationを考慮しない)によって推定された深度の1.6倍に埋設すれば十分である」ということが分かった。
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