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2003 年度 実績報告書

表面改質カーボンナノチューブからの導電性ナノ複合体の創製とその外部刺激応答機能

研究課題

研究課題/領域番号 15360357
研究種目

基盤研究(B)

研究機関新潟大学

研究代表者

坪川 紀夫  新潟大学, 工学部, 教授 (20018675)

キーワードカーボンナノチューブ / ナノ複合体 / 表面グラフト化 / 配位子交換反応 / ビニルフェロセン / マクロモノマー / 放射線グラフト / 両親媒性ポリマー
研究概要

本年度は、カーボンナノチューブ(CNT)表面への各種ポリマーの高効率のグラフト反応の確立について検討した。その結果以下の研究成果が得られた。
1.CNT表面の縮合芳香族環とフェロセン含有ポリマーとの配位子交換反応により、CNT表面へのポリマーのグラフト化が可能であることを明らかにした。また、この様な方法を用いると、従来行われたピレンなどの縮合芳香族とのπ-π相互作用によるポリマー鎖導入方法とは異なり、強固なポリマーのグラフト反応点が縮合芳香族環へ導入でき、効率の良いグラフト反応が確立できた。
2.CNT表面へ導入した酸素含有基とカルボキシル基末端のアゾ開始剤との反応により、CNT表面へのアゾ基が導入できることが分かった。ついで、アゾ基を導入したCNTの存在下で、ビニルモノマーの重合を行うと、CNT表面へ各種ポリマーをグラフトできることが分かった。また、疎水性ポリマーとして、ポリスチレン、親水性ポリマーとして、ポリビニルピロリドン、さらに両親媒性ポリマーとしてポリジエチルアクリルアミドをグラフトすることにより、CNT表面の濡れ性が制御できることも明らかにした。
3.CNT表面へ導入したアゾ基を開始剤に用い、各種ビニルモノマーとマクロモノマーとの共重合を行うことにより、CNT表面への両親媒性の多分岐ポリマーのグラフト化が可能になることを明らかにした。
4.ポリマーを吸着させたCNTにガンマー線照射すると、γ線照射により生成したポリマーラジカルがCNT表面で効率よく捕捉され、対応するポリマーがCNT表面へグラフトできることを見出した。この様な方法によれば、官能基を持たないポリエチレンなどのグラフト化が可能になるばかりなく、容易にポリマーグラフト化CNTの大量合成が可能になることを明らかにした。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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