研究課題/領域番号 |
15360391
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
外本 和幸 熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 助教授 (70199462)
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研究分担者 |
藤田 昌大 崇城大学, 工学部, 教授 (20040389)
伊東 繁 熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 教授 (80069567)
友重 竜一 崇城大学, 工学部, 助教授 (90258640)
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キーワード | 粉末成形 / 衝撃圧縮 / クラックフリーバルク体 / 爆発加工 / 衝撃波 / 衝撃誘起反応 |
研究概要 |
昨年度までの研究から、75mm径程度までの大型サンプルの回収がある程度可能であることは回収実験の結果明らかになっていたが、圧力の作用条件などについては明確に示すにはいたっていなかった。そこで本年度はまずAUTODYN-2Dを用いた数値シミュレーションとマンガニンゲージによる圧力測定実験を実施して、大型化による圧力の作用状況変化について確認した。結果はシミュレーションと計測実験に関して良好な一致を示したほか、予想したとおり、装置の大型化によっても圧力の作用状況はあまり変化せず、さらに大面積化させても圧力の作用条件変化はほとんどないことが判明した。このことによって、爆薬の使用量に限界がなければ大型の板の製造も可能であることが理論的に示された。 回収された各種の成形体については、曲げ試験や引張試験、硬度測定などに基づいて力学特性評価が行われた。本年度は、新しくMg-SiCp複合材料の衝撃粉末成形についての成果が得られ、高硬度かつ耐摩耗性を有する複合材料の回収が可能であることが示された。この成形体の充填密度は96%を超える高密度であり、高硬度を示すものの、引張試験では予想値を下回っており、熱処理などによる粒子間接合の改善が必要であろうと推察している。衝撃粉末成形によるMg複合材料の創製は、本研究で得られた従来にない新しい研究成果であり、今後とも研究を継続したいと考えている。昨年度新しく成果が得られた衝撃反応合成被覆法に関しても、さらに研究を進め、反応合成を起こすための条件や回収法、得られた材料の組織評価も本年度詳細に実施された。
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