研究課題
基盤研究(B)
本研究では太陽電池用Si原料低コスト供給へ向け、Si-Al融液によるSi低温凝固精製法を検討するため、同精製法の物理化学的調査を行った。溶媒組成の最適化に際し、まず、TGZM法を用いて1016〜1622KにおけるSi中Alの固溶度を正確に定量し、凝固精製における精製Si中Al混入量低減のため、液相中でAlと強い親和力を示すCu添加が有効であることを定量的に示した。これらの溶媒による不純物除去効果を明らかにするため、P、Bに着目してその除去の可能性について検討を行った。TGZM法を用いて、1423〜1673KにおけるSi中Pの固溶度を測定するとともに、固体Si/Si-Al融液間のP分配比からSi-Al融液による凝固精製がP除去に有効であることを確かめた。次にBについては、Si-Al融液とホウ化物相の平衡や、AlB_<12>固溶体の物理化学的性質などの基礎知見を得るとともに、TGZM法による1273〜1473Kでの固体Si/Si-Al融液間のB分配比から、ある程度除去されることを明らかにした。さらに、Si-Al融液中への同融液へのTiB_2の溶解度を測定することにより、Ti添加によるB除去が有効な方法であることを示した。Si-Al融液を用いたSiの低温凝固精製における不純物除去の検討のため、固体Si/Si-Al融液間のその他の元素の固液分配比を調査した。1073〜1473Kにおける固体Si/Si-Al融液間の分配比はSi中平衡分配係数より小さく、通常のSi凝固精製と較べSi-Al融液を用いたSi低温凝固精製法はより不純物除去に有効なことを明らかにした。これに基づきSi-Al融液を用いたSi製造プロセス提案への検討を行い、実際の凝固精製時には電磁気力の利用で析出Siを効率よく回収できることを示した。これにより低コスト太陽電池用Si原料製造プロセスを提案した。
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Journal of Alloys and Compounds, 19 January 2006 (In press) (Available online)
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