研究課題/領域番号 |
15360414
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
喜多 英敏 山口大学, 工学部, 教授 (10177826)
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研究分担者 |
吉野 真 山口大学, 工学部, 助手 (60311817)
田中 一宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30188289)
岡本 健一 山口大学, 工学部, 教授 (20029218)
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キーワード | 膜型反応器 / ゼオライト膜 / 分子ふるい炭素膜 / 浸透気化分離 / ミクロ多孔体 / 膜分離 |
研究概要 |
メンブレンリアクターは分離膜の新しい利用技術である。反応機能と分離機能を一体化することでシンプルな化学反応プロセスを構築できる。本研究では、分離工程と反応工程が独立しているため低い熱効率、装置構成の煩雑さなどの問題点が潜在しているエステルやポリエステルの製造等に適用が可能な、化学的に安定で高温でも使用可能なゼオライト膜および炭化膜の製膜とそれらの膜を用いたメンブレンリアクターの構築を目的とする。今年度は1)多孔質支持体上に高分子を前駆体として製膜し不活性昇体中で炭化することで、パーベーパレーションに適用可熊な分子ふるい炭素膜め製膜を行った。膜の浸透気化分離性能を水/有機液体系で測定し、膜が優れた水選択透過性を有することを明らかにした。2)新規なゼオライトβ膜の製膜に着手し、その浸透気化分離性能を評価した。膜は高いエタノール選択性を示した。これらの膜はいずれも優れた選択性を示しメンブレンリアクターに用いる分離膜としての使用の目処を得た。さらに、3)膜分離を伴うポリエステル化反応における、生成高分子の分子量評価のために新たにゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置を導入し、生成したポリエステルの分子量および分子量分布を解析した。反応時の膜による生成水の脱水挙動にあわせて、生成ポリエステルの定量、転化率の経時変化を測定することで、反応過程を解析しパーベーパレーションメンブレンリアクターの有効性を実証できた。
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