研究課題/領域番号 |
15360431
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
武藤 明徳 岡山大学, 工学部, 助教授 (00174243)
|
研究分担者 |
平井 隆之 大阪大学, 太陽エネルギー化学研究センター, 教授 (80208800)
T Bhaskar 岡山大学, 工学部, 助手 (40359881)
阪田 祐作 岡山大学, 工学部, 教授 (70032951)
|
キーワード | リン酸チタン / バンドギャップ / 光触媒 / 無機紫外線遮蔽材 / Ru触媒 / 複合材料 |
研究概要 |
1 リン酸チタンの光吸収と光触媒分解活性 新規調製法により調製したリン酸チタンに紫外線吸収能があることを見出し、結晶性リン酸チタンと非晶質リン酸チタンに新規無機紫外線遮蔽材への応用や新規光触媒として期待できることを見出した。 リン酸チタンは従来法である沈殿法、新規調製法であるSawdust(SD)含浸法、およびTi^<4+>を吸着させたResin-Ti^<4+>を空気中600-900℃で焼成するResin吸着法で調製した。調製リン酸チタンのXRD分析の結果、沈殿法、吸着法(Resin)で調製した場合、600℃で結晶性リン酸チタンを得ることができたが、SDから調製すると、600℃では非晶質であった。リン酸チタンの光吸収特性を検討するために、UV-Visの拡散反射スペクトルを測定したところ、結晶性リン酸チタンは紫外線領域(約340nm以下)に吸収を示し、SD含浸法で調製した非晶質リン酸チタンは、より長波長側(約390nm以下)での吸収を示した。これら試料を用いたイソプロピルアルコールの光触媒分解実験では、結晶性リン酸チタンは触媒活性を示さなかったが、アモルファスなリン酸チタンは触媒活性を示した。 2 リン酸チタン-炭素複合体による有機物の光触媒活性に及ぼすRu添加の効果 イソプロパノールの光触媒分解速度の大きなリン酸チタン-Ru炭素複合体の調製に成功した。 酸化チタンに少量の貴金属元素を担持させると、光触媒活性が向上することがよく知られている。そこで、本研究でも光触媒活性の向上を期待してRuをリン酸チタン-炭素複合体に共存させた触媒を調製した。その結果Ti・Ruを共存させることで、反応速度の大きな増加が見られ、Ru金属によりリン酸チタンの光触媒活性を向上させることに成功した。
|