研究課題/領域番号 |
15360456
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
小笠原 俊夫 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部・先進複合材評価技術開発センター, 主任研究員 (20344244)
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研究分担者 |
森本 哲也 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部・先進複合材評価技術開発センター, 主任研究員 (50344255)
青木 卓哉 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部・先進複合材評価技術開発センター, 研究員 (40358635)
横関 智弘 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部・先進複合材評価技術開発センター, 宇宙航空プロジェクト研究員
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キーワード | ヘルスモニタリング / 複合材料 / 機能性表面 / 繊維強度 |
研究概要 |
本研究では、炭化ケイ素系セラミックス繊維の表面に絶縁被膜層を付与することによって、従来のCFRPに比較して飛躍的に高感度で損傷検出が可能な複合材料の創出を試みることを目的とする。また、この技術を発展させ、機能性表面層を付与したセラミックス繊維の高機能複合材料への適用という観点から、更に新たな機能を付与した機能性複合材料設計の提案を行う。 本年度は、昨年度に引き続きモデル試験片を用いた検討を行って、電気抵抗変化の定量的な解析を実施した。また、表面絶縁繊維を用いた複合材料を試作するとともに、アルミ合金の補修パッチとしての適用可能性についても検討を行った。 (1)Sic繊維への機能性表面付与として、数十nmオーダーの絶縁被膜層を形成した炭化ケイ素系セラミックス繊維を試作し、直径分布や強度分布などの繊維のキャラクタリゼーションを実施した。 (2)絶縁被膜層を形成したSic繊維束(数百本/束)を埋め込んだモデル複合材料を試作し、繊維破断に伴う電気抵抗の変化を詳細に調査した。電気抵抗変化と繊維の破断数との対応から電気抵抗変化の定量的な評価を行うとともに、樹脂中の繊維の強度分布を単繊維複合材料を用いたフラグメンテーション試験によって推定された繊維強度分布と比較し、良い一致が確認された。 (3)絶縁被膜層を形成したセラミックス繊維を用いた複合材料を試作し、絶縁皮膜による電気抵抗変化の高感度化効果を確認した。また、予き裂を有するアルミ合金のき裂進展抑制とき裂進展モニタリングを目的として、試作した複合材料を補修パッチとして適用するための基礎的な実験を行い、適用可能性について検討した。
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