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2003 年度 実績報告書

マイクロ波散乱計を用いた海面計測手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15360462
研究機関東京大学

研究代表者

林 昌奎  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70272515)

キーワードマイクロ波散乱計 / リモートセンシング / 海面計測
研究概要

風、波、流れの海洋環境要素によって生成される水面の特性を調べると共に、室内水槽において風、波、流れによる水面を生成し、その水面におけるマイクロ波散乱計測を行いその特性を調べた。また、表面電流法を用いた水面でのマイクロ波散乱の数値シミュレーション手法も開発した。
風によって生成される波面は、短い吹送距離で直ぐ均衡状態になり、風速及び吹送流流速の鉛直分布も均衡となる。水面に生成されるさざなみは、水面に生成される自由波と共に移動することを確認した。このような風波面の特性は、マイクロ波散乱計による海面計測を可能にする重要な特性である。水面に風が吹くとその水面におけるマイクロ波散乱の強さは、直ちに平衡状態まで増加し、風が止むと急速に低減する。また、ある水面において時間または空間での十分なマイクロ波散乱の計測が行われ、その平均をとると風の影響のみが残る。このようなマイクロ波の散乱特性は、海面における高精度な風場計測が可能であることを示すものである。
流れがマイクロ波散乱に及ぼす影響は、散乱するマイクロ波のドップラースペクトルに現れる。流れは、ドップラースペクトルの平均周波数を移動させる。また波は、水面の局所傾斜を変化させ局所部のマイクロ波散乱の強さを変化させると共に表面水粒子の軌道速度の変動によりドップラースペクトルのバンド幅を広げる。
上記の特性を考慮し、マイクロ波散乱評価のための数値海面生成法を確立した。また、開発した水面におけるマイクロ波散乱の数値シミュレーション手法を用い、様々な特性をもつ海面におけるマイクロ波散乱を数値的に評価できるようになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 林昌奎, 小林豪毅, 山西一臣, 鈴木文博: "マイクロ波散乱計による海洋観測 -その2 海面状態とマイクロ波散乱の関係-"日本造船学会論文集. 第194号. 241-246 (2003)

  • [文献書誌] 林昌奎, 小林豪毅, 山西一臣: "マイクロ波散乱における流れの影響に関する研究"第17回海洋工学シンポジウム. 79-84 (2003)

  • [文献書誌] 林昌奎, 小林豪毅, 山西一臣: "風波面において散乱するマイクロ波のドップラースペクトル特性"日本造船学会講演会論文集. 第1号. 7-8 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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