研究課題/領域番号 |
15360464
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
荒井 誠 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00232025)
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研究分担者 |
小川 剛孝 独立行政法人海上技術安全研究所, 海上安全研究領域, 主任研究員 (50360714)
村井 基彦 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (60292893)
井上 義行 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (60126373)
松波 亮樹 財団法人日本海事協会, 技術研究所, 研究員
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キーワード | 波浪衝撃 / 数値計算 / ポストパナマックス / コンテナ船 / 船首フレア / 粒子法 / 差分法 |
研究概要 |
海上物流の主役を担っているコンテナ船は、1990年代以降極端な大型化が進んでいる。大型化によるスケールメリット追求の流れが急激に進む原因としては、アジア地区の物流の大幅な増加、競争力を増すための船社の同盟などがあるが、従来の設計技術の延長上でこれらの大型船を設計できるのかという工学上の重要な問題を生んでいる。このような問題の一つとして船首部に作用する波浪衝撃荷重推定法がある。本研究では超大型コンテナ船の船首部に作用する波浪衝撃荷重を精度良く評価できる数値計算法を開発することを目的としている。従来の方法では不可能であった衝撃現象の把握が可能になれば、船舶建造時の船首部形状の設計手法や船級協会規則の精度向上が図れるため工学的な意義は非常に大きい。 本年度は、基礎的な調査として下記の二通りの波浪衝撃問題解析コード候補に関し、それらの特徴、利点・欠点等を調査・検討した。 ・空間を格子により分割して、個々の格子内に定義された計算ポイントで流場を支配する物理量を定義する差分法を用いたEulerian的アプローチ。 ・空間上に配置した流体を代表する粒子を追跡することにより流れの場を調べる、いわゆる粒子法によるLagrangian的アプローチ。 なお、差分法による計算方法は既に我々のグループで2次元計算法を一部開発済みであるので、必要な機能追加のうえ本研究に適用した。粒子法による計算方法は、初年度として2次元のパイロットプログラムを開発した。衝撃圧力の計算精度としては、差分法が現状では優っているが、粒子法には波面の複雑な変形に対応できるという利点があるため、次年度も引き続き検討を行う予定である。
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