研究課題/領域番号 |
15360465
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
梅田 直哉 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20314370)
|
研究分担者 |
松田 秋彦 独立行政法人水産総合研究センター, 水産工学研究所, 研究員 (10344334)
石田 茂資 独立行政法人海上技術安全研究所, 海上安全研究領域, 上席研究員 (30360712)
長谷川 和彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60106804)
|
キーワード | パラメトリック横揺れ / ポストパナマックスコンテナ船 / 復原力変動 / 造波 / ストリップ法 / フルードクリロフ仮説 / 分岐解析 / ポアンカレ写像 |
研究概要 |
本年度は、パラメトリック横揺れ防止装置の考案に向けての研究の初年度として、まずパラメトリック横揺れの推定法の構築およびパラメトッリク横揺れの発生に関わる要素について検討した。まず、ポストパナマックスコンテナ船および在来型コンテナ船について、追波、向波中で拘束模型実験を行い、パラメトリック横揺れの主原因である復原力変動を直接計測した。その結果、フレアーの大きなポストパナマックス・コンテナ船の復原力変動は在来型と同程度であること、通常使われるフルードクリロフの計算は追波中でこれを過大評価することを明らかにした。次に、この実験結果を用いた運動の分岐理論解析から、主に小さな線形横揺れ減衰力のためポストパナマックス・コンテナ船では在来型よりも低い波岨度でパラメトリック横揺れが発生すること、しかしながら転覆には至らないことを示した。復原力変動における実験とフルードクリロフの計算の差については、造波および揚力影響を考慮した理論計算を試みた。この結果、追波中での定量的な実験との差を解消することができたほか、向波中でも実験に現れた速度影響を定性的に説明することができた。以上の検討から、パラメトリック横揺れには、流体動力学的影響も含めた復原力変動と横揺れ減衰力が大きな影響を与えることを明らかにした。また、ポストパナマックスコンテナ船の向波、斜め向波中の自由航走模型実験も行い、出会い角がつくとパラメトリック横揺れは小さくなることを確認した。さらに漁船船型についても縦波中の復原力変動の計算を行った。
|