研究課題/領域番号 |
15360469
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岡田 博雄 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90081398)
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研究分担者 |
坪郷 尚 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80254431)
北浦 堅一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00081399)
正岡 孝治 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10244659)
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キーワード | 巨大箱型浮体式海洋構造物 / 流力弾性挙動 / 統計的波浪中応答解析 / 複合荷重下の圧壊強度算定式 / パラメータ感度解析 / 初期構造信頼性設計 / 緊張係留式長大箱型没水浮体 / 修正モリソン式の適用 |
研究概要 |
研究計画初年度である平成15年度には、次のような成果を得ている。 1.Advanced Design by Analysisの観点から、ポンツーン型超大型浮体の局部防撓パネルの崩壊強度限界状態に対する信頼性評価と感度解析に基づく初期構造設計法の検討を行った。 まず、長波理論を用いた流力弾性解析を基に短期不規則波浪中での浮体の各縦通部材に働く曲げおよびせん断の複合荷重を推定した。次に、浮体底板には水圧も作用することを考慮して、これらの複合荷重を受ける防撓パネルの圧壊強度推定式を提案した。続いて、非線形有限要素法を用いて、本推定式の妥当性を確かめた。また、上記推定式を基に浮体各部の圧壊強度限界状態基準式を導いた。さらに、5,000m級試設計浮体に適用して、板厚、縦通隔壁間隔等の設計パラメータを変化させて信頼性とそれに基づく感度解析を実施した。これらの結果に対する考察から初期構造設計における本システムの有効性を確かめた。 2.剛性が不均一な箱型浮体の波浪中弾性応答を調べるために、流力弾性挙動の効果を組み込んだ梁要素を用いた有限要素解析プログラムを開発した。また、これを用いて、浮体の波浪中応答を低減できる効果的な剛性配置についても検討した。さらに、流力弾性挙動の効果を組み込んだ板要素についても開発した。 3.緊張係留式箱型没水浮体構造に着目し、その斜波中曲げ応答について、モリソン式を基にした荷重推定法と弾性基礎上の梁モデルとを組み合わせた解析法を用いた理論的検討を行った。 4.基礎的モデルに対する曲げ応答特性の実験的検討 浅水域における緊張係留式没水浮体の波浪中流力弾性応答を実験的に調べるため、基礎的モデルを作製して曲げ応答特性を計測した。計測結果から、撓み波動の分散関係や曲げ応答振幅特性が理論解析と良く対応することを確かめた。 5.腐食による板厚衰耗と防撓材溶接部の剥がれが防撓板の圧壊強度に及ぼす影響についても検討した。
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