研究課題
研究計画最終年度である平成16年度には、次のような成果を得ている。1.昨年度に引き続いて、Advanced Design by Analysisの観点から、ポンツーン型超大型浮体の局部防撓パネルの崩壊強度限界状態に対する信頼性評価と感度解析に基づく初期構造設計法の検討を行った。まず、長波理論を用いた流力弾性解析を基に、斜波中における浮体の各部材に働く曲げ、ねじりおよび剪断の複合荷重を推定した。これより、応答曲率(相当曲率)に上限値が存在する可能性を示すとともに、これを基準に構造寸法を設定することができれば、初期構造設計に有益であることを示唆した。2.また、基礎的な平板状浮体については、波浪中応答実験を行い、3軸ひずみゲージを用いて計測した実験結果と上の理論計算結果との比較・考察を行った。3.さらに、浮体底板には水圧も作用することを考慮した曲げ、剪断及び圧縮の複合荷重を受ける防撓パネルの最終強度推定式の改良および非線形有限要素法を用いた本推定式の妥当性を昨年度に引き続いて考察した。4.緊張係留式没水浮体構造に着目し、その斜波中曲げ応答に及ぼす断面形状の影響について、基礎的な円形、長円形、矩形および平板状断面を持つ没水構造体モデルについても実験的検討を行った。また、モリソン式を基にした荷重推定法と弾性基礎上の梁モデルとを組み合わせた解析法を用いた理論的計算結果との対応を検討した。5.浮体式海洋構造物の継ぎ手部の疲労強度に関する基礎的研究として、鋼材の繰り返し引張圧縮荷重下における疲労過程の追跡を行い、発熱による疲労損傷評価について実験を中心とした検討を行った。6.曲げと圧縮をうける円筒柱の崩壊挙動に及ぼす衰耗の影響の評価法について、衰耗による塑性中立軸の移動を初期たわみと仮定した簡易推定式を提示した。また、一部については、非線形有限要素法解析による詳細な解析結果との比較を行い、簡易推定式の妥当性を考察した。
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日本造船学会、第18回海洋工学シンポジウム OES13
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日本造船学会、第18回海洋工学シンポジウム OES63
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