研究課題/領域番号 |
15360470
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平島 剛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00175556)
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研究分担者 |
笹木 圭子 小樽商科大学, 商学部, 助教授 (30311525)
広吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50250486)
恒川 昌美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002026)
古山 隆 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90284546)
野中 壯泰 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60271102)
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キーワード | バイオマス / 低品位炭 / 改質 / 熱水処理 / 環境 / スラリー / 燃料 |
研究概要 |
木質系バイオマスとしてアカシアマンギウム及び杉、低品位炭としてアラスカ原産のベルガ炭を試料とし、10L回分式改質容器を用い加圧熱水条件下(温度270から350℃、圧力100から180気圧)で改質し、産物性状などについて分析を行った。また、小規模の連続流通式熱水処理装置を試作し、改質実験を行った。得られた結果は以下のようである。 ベルガ炭とアカシアマンギウムを10L回分式改質容器で1:1の割合で混合改質した場合の歩留まりは、70%程度であった。それぞれを単独で改質した場合の歩留まりはベルガ炭で90%程度、アカシアマンギウムで50%程度であるので、混合改質実験結果の歩留まりは、両試料のほぼ平均値となった。改質によりCが増大し、Oが減少するが、H, N, Sはあまり変化しない。灰分は、改質後7.0%程度となりベルガ炭だけの8.5%より低下した。これは、混合改質したアカシアマンギウムの灰分がO.5%と著しく低いためであり、混合改質炭の灰分はそれぞれの歩留まりを考慮して計算により求めた値とほぼ一致していた。総発熱量は、原料が4800kcal/kg程度であったものが、改質温度の増加に伴い増大し、330℃では7000kcal/kg程度に増大した。また、燃料比は、アカシアマンギウムで0.15、ベルガ炭で0.32であったものが改質により著しく増大し、1程度となった。いずれの改質温度の改質液においても含有成分の大部分は酢酸やメタノールであった。他の含有物質は酢酸に比べると非常に少なかった。 小規模の連続流通式熱水処理装置を試作し、改質実験を行った結果、混合系においてベルガ炭が吸着剤的な役割をはたし、全有機炭素含有量が低下することがわかった。
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